ここで、アルバイトを通して、お金(家計)の話の必要性を紹介したいと思います。
保護者の皆さま方に
「アルバイト、必要ですか?」と聞くと、こんな答えが返ってきます。
「大学生になって、お金もかかるし、自分のお小遣いくらい自分で稼いでほしい」
この気持ちは、よくわかります。
しかしこの言葉には、いくつかの要素が含まれています。
① 責任・・・一人前の大人と捉え、自分のことは自分で何とかしてほしい
② 家計・・・厳しいので、家計の負担を軽くするため、稼いでほしい
③ 学費・・・高い学費を払っているのだから、これ以上はとにかくあまり負担をかけないでほしい
①「責任」については、社会人になる準備の一つとして、重要なことでもあると思います。
何を、どのように行動することが「責任」なのか、親子間で話しあう話題のポイントとしてアルバイトをテーマし話しあってみてはいかがでしょうか。
親子の共通の「責任の意味」を構築していただきたいのです。
②「 家計」については、保護者が管理しており、本人は、「我が家はいくらあるか」、「ひと月いくらで生活しているか」、「自分が大学に行くと、どのくらい逼迫するか」子どもは、まったくわからないのです。
しかし、我が家は大変だということだけを理解し、「申し訳ない」と思って、アルバイトをして、稼ごうと考えてしまうのです。
その延長上に、たくさん稼いだほうが良いという考えが出てきてしまてます。
たくさん稼ぐということは、アルバイトに費やす時間を増やすということになります。
必然的に大学の課題や予習、インターンシップ、留学の準備、資格取得、就職活動の準備は、後回しになります。
大学生活は、忙しいのです。
そのような現状を作らないためには、保護者の皆さんが、家計のためいくら稼いでほしいのかを、お子様に伝えてほしいのです。
「自分のお小遣い分」はNGです。多いほうが良いので、たくさん稼ぐことを正当化します。
「月○円なら、○○時間」と計算できれば、授業や自分のやるべきことの中から時間を捻出し、アルバイトに行くことが出来ます。
一定の金額で良いとわかれば、勉強時間を増やすことが出来ます。
もっとも効率的なことは、これだけ高い学費を払って将来に投資しているわけですから、時給で稼ぐ時間があるなら、勉強したほうが良いと気付くことです。
③ 「学費」については、高額だと思います。
保護者の皆さんにも、精神的に負担を感じ、また借り入れなどをしている場合もあるかと思います。
ご苦労は、計り知れないことでしょう。
ただ、学生本人に「負担」の一旦を背負わせることは、やはり行動を抑制することになるのではないかと思います。
家計を公表し、「出来ること」と「出来ないこと」を明確化し、出来ることの中で学んでいくことは、これからの人生を過ごす上でも、必要だと思います。
本当に自分が成し遂げたい夢や学びがあるのなら、卒業して就職し、自分で費用を捻出して実行すればよいわけですから、何でも親が出す必要はないと考えることも出来ます。
大学卒業までに、すべての希望を叶える必要もないかと思います。
そして、提案です。
家計の問題を解決するのは、家族全員となります。
誰かが過重負担となると、崩れます。計画が必要で、ミッションが大事です。
すべてのメンバーが力を発揮し、問題を解決して、任務を遂行することが、成功のカギとなると思います。
保護者の誰かが、ミッションを告知し、皆で協力しましょう。
皆の協力が本人のモチベーションを高めます。