Stand up in plum and sit on the edge,
Although the sun is getting dark,
I can not do good haiku. OSAMU
思いのほか涼しさが続き、外出が楽な今日このごろです。
しかし油断できません、季節外れの暑さは再びやってくるでしょう。どうか健康にご注意下さい。
さて、中国は唐の時代、科挙の試験を受けるために、遠方より長安へやってきた賈島(かと)は、ロバの背で詩を作っていました。
途中、僧は推す月下の門という一句に、「推す」と「敲く」のどちらを使用すべきか迷います。
手綱をとるのも忘れ、夢中になっていたので、役人の行列がやってきたのに気づかず、その中に突っ込んでしまいます。
その行列は長安の都知事の韓愈(かんゆ)の一行であったため、賈島はすぐに捕らえられ、韓愈の前に連れ出されます。
賈島は事の経緯を申し立てます。
名文家であり、漢詩の大家でもある韓愈は、賈島の話を聞き終えると、敲くの方がいいだろう、月下に音を響かせる風情がある、といいます。
そして二人は、馬を並べて道を行きながら、詩を論じ合います。
そんな故事から、文章を吟味して練り直すことを、「推敲(すいこう)」といいます。
作家石原慎太郎は二日間で「太陽の季節(だったと思います)」を書き上げたといいます。推敲の時間はきわめて短かかったことでしょう。
私のような薄才の書き手は、どんな作品にも、時間をかけての推敲が、大切な作業になります。
しばらく寝かせて、さらに推敲することもあります。
「それだけやってこの仕上がりかよ」なんて突っ込みが入りそうですが、勉強中の私の未熟な作品を、どうか寛容をもってご覧下さい。
私にとって推敲は、作曲や武術にも共通するものです。
毎日が推敲の人生です。
梅に立ちては縁側に腰かけて日は暮れゆけど浮かばざる佳句 (をさむ)
https://youtu.be/jzQd5SkfkPg