<■ 目次 ■>
・概要
・背景
・当日の流れ
・議論内容
・全体の反省
・個人の反省


<■ 概要 ■>
日 時: 2005年6月14日(火) 18:30-21:00
場 所: 名古屋大学IB中央館1階テーブルスペース (IBカフェから少しだけ変更)
参加者: 多賀谷洋一・内藤淳平・平林芳隆・米岡真吾
担 当: 多賀谷洋一
書 籍: クレイトン・クリステンセン著
    「イノベーションのジレンマ (増刷改訂版)」翔泳社 (2001年) の1, 2, 4章


<■ 背景 ■>
新規技術・ビジネスのサイクルが1ヶ月の単位になった現在、組織・個人がもつ資金と時間を
適切に配分しなければならなくなった。この時代が要求するのは、技術動向とビジネススキルを
ともに有し、プロジェクトをまとめ上げることが可能な人材である。


<■ 当日の流れ ■>
18:30-18:40 背景・全体の流れ
18:40-19:10 1章 (章の概要・コンセンサス・議論)
19:10-19:40 2章 (章の概要・コンセンサス・議論)
19:40-20:00 休憩・フリートーク
20:00-20:20 4章 (章の概要・コンセンサス・議論)
20:20-20:50 ケーススタディー
20:50-21:00 まとめ・アンケート


<■ 議論内容 ■>
第1章 なぜ優良企業が失敗するのか
・破壊的イノベーションは技術的には簡単なもの。従来と異なる分野で応用しただけ。
・難しい技術でも、性能を持続的に高めるためのものは破壊的ではない。
・持続的技術には実績ある企業が強く、破壊的技術は新規参入企業が強い。

第2章 バリュー・ネットワークとイノベーションへの刺激
・バリューネットワークは、能力や資源の集中に影響を与える。
・商業的に成功するための要因は、バリューネットワーク内のニーズへの対応範囲
・破壊的技術が脅威になるのは、持続的技術と破壊的技術の軌跡が交わる時。
・破壊的イノベーションは新規参入者企業に攻撃者の優位がある。
・攻撃者優位の本質は、戦略とコスト構造の柔軟性にある。

第4章 登れるが、降りられない
・バリューネットワークと一般的なコスト構造
・資源配分と上位への移行
・バリューネットワークと市場の可視性

ケーススタディー テレビ番組のバリューネットワーク
・番組放送者 (上位市場) = Broadcasting
 - 地上波放送
  + 対象は老若男女
 - 衛星放送
 - Cable TV
・番組製作者
 - TV局
 - スタジオ
  + 大手スポンサーによる縛り
  + 比較的モラルが求められる
・製作ツール
 - 高画質機材

・番組放送者 (下位市場) = Narrowcasting
 - インターネット放送
  + 低コスト構造
  + 対象が10-30歳代
・番組製作者
 - アマチュア
 - クリエーター
  + 新しい人が集まる
  + ヘッドハンターによる新人発掘
  + 大手スポンサーに縛られない
・製作ツール
 - パソコン
 - ハンディカメラ

* 上位のBroadcastingは下位市場に行くことができず、持続的に画質の向上を目指した。
* 下位のNarrowcastingが画質において上位顧客の要求を満たす時が破壊的イノベーションになる。


<■ 全体の反省 ■>
GOODな点
・最後のワークスペースが面白かった
・ファシリテーターが良かった
 - 予定時間通りに読書会が進行した
・議論の流れが良かった
 - 発言量が参加者で均等だった
 - 有意義な議論ができた
・これからの活動において良い共通認識ができた
・内容が理解しやすかった
 - 様々な例があってイメージがわきやすかった

BADな点
・参加者が少ない(4人)
 - 初めて会う参加者がいなかった
・批判的議論の対象となる内容が少なかった
 - そのぶん盛り上がりに欠けた
 - 批判的な議論ネタを事前に用意するべきだった
 - 事前に議論したいないようを考えてくればより良い議論ができた
  + ハードディスク以外の業界の破壊的技術vs持続的技術の構造
  + バリューネットワークの適用範囲

<■ 全体の反省 ■>
GOODな点
・「言うべきことを言う」を意識できた
・議論に幅を持たせることができた
 - 独自のニュースや情報を提供できた
 - 破壊的技術vs持続的技術の構造例を挙げることができた
・勉強になった
 - バリューネットワークの概念を知ることができた
 - ベンチャー企業と既存企業とが作る製品の見方や優位点の比較を学んだ

BADな点
・休憩時間に休まなかったために後半でばてた
・読書会範囲を事前に読みきれなかった
・独自の視点からの情報提供が少なかった