いよいよ今週末の2/25㈯2/26㈰にしまね県民オペラ

「ラ・ボエーム」が上演される運びとなりました。

 

ラ・ボエームに関わるようになったきっかけを話させてください。

 

【きっかけ】

事は2年前、日ごろからお付き合いのあった企業さんと

島根文化振興財団の方が県民自前でオペラをやりたいという

会話を交わされる中で、偶然、私の名前が挙がったいう、

ほんの一瞬の積み重ねでこの幸運は私のところに巡ってきました。

 

所謂装置(大道具)のデザイン、製作は

都市部の装置家、製作部隊が手掛けるのが一般的だそうです。

そんな舞台という知らない世界の話を聞いた私が、

常日頃から自分自身が一番それに振り回されるている

好奇心でこのお話を受けてしまうのは、

私を知る人なら、ああ、やるだろうね。

と遠い目で納得して頂けることでしょう。

 

【舞台製作にあたって】

県民会館大ホールの図面を見ながら天井にあるバトンの位置や、

舞台のスケール感を確認することから、全ては始まりました。

 

舞台は1830年代のパリ。芸術家たちが集う屋根裏部屋、

クリスマスの賑わいに満ちたカルチェラタン(学生街の繁華街)、

雪の降る町はずれの酒場、そしてまた屋根裏部屋、という

4幕で舞台は構成されます。

 

その4幕の転換をスムーズに行うことが求められていました。

結果的に回り舞台を利用して一つの装置を回転させることで、

短時間の転換が可能になりました。

 

【演出の力】

転換時に幕を下ろさず、次のシーンへの転換も見せる、という

演出をお聞きした時、驚きました。

私たちは普段建築を手掛けているので、どうしても形に気を取られがち。

舞台という世界の面白さ、演出(魅せる)とことへの執着(感性)に

触れたことで、私が今まで持っていた感覚は過去のものとなりました。

 

創ることへの執着。それは私の人生の伴侶となるでしょう。

未熟な私にこのような偶然の巡り合わせがあったことに

感謝の気持ちでいっぱいです。

 

(検討中の模型)

 

つぼくらなみ