日本の建物は主に木で出来ています。
戦後鉄骨やRCが普及し、住宅以外の建物は大きく木造から
遠ざかりましたが、それも近年見直されてきました。
木材は日本が国内で供給できる貴重な資源です。
その木材とよく似あうのが
土と石、そして鉄では無いでしょうか。
どれも私たちが立つこの風土とは切り離せないもの。
先人たちが長きにおいて親しんできたもの。
その恩恵に与り、活かし、生業にしてきたもの。
人がなぜこの温かみや厚みに安らぐのか。
それはやはり自然に向かって命で対峙してた私たちの祖先の
記憶なのではないかと思うのです。
利便や革新を象徴するピカピカでシャープなものに
心惹かれるのも、根っこは同じなのでは無いでしょうか。
どちらが正しくて、どちらが偽りかではなく
求めるものを追求して
この世界にどんな文化を足していくか各々が決定し
構想し、行動する。
建築はそんな機会なのではないかと思います。
ツボクラナミ