4月20日の中日新聞にて私達の仕事が紹介されました。
私はただイヌが好きでこの仕事をしている訳ではなく、未来を担う子どもたちの心をいつも気にしながらこの仕事に携わっています。
イヌ達と飼い主さんの幸せはもちろんですが、「いぬのしつけ」というものを通じて子どもたちが間違った概念を持たないように、常に気を付けています。
相手を服従させること、従わせるということがどれだけ子どもの心に歪みを与えるか?
そこまで考えて、私達は教えていかないと、子どもたちの心にとんでもない歪みを与えてしまうきっかけになるのです。
そうしたことを忘れ、イヌを従わせて満足させるように、イヌのしつけがならないように、そしてそうした間違った解釈で純粋な子どもたちの心が歪んでしまわないように気をつけなくてはなりません。
よくよく考えてみると、イヌのしつけということを通じて、人間に従わせるという行為をそのまま子どもたちが行えば、それは従わない相手に一方的に罰を与えるということの正当化をさせてしまう危険性が潜んでいます。
だからこそ、私は「共育」という「相互理解、尊重」をベースにした指導をしています。
これは、イヌだけの問題ではなく、イヌへの無意識への対応は、将来、大切な恋人、伴侶、子どもたちへの虐待、暴力に繋がることだからです。
家庭犬トレーナーはそうしたイヌを通じたしつけトレーニングへの人への影響まで考えて指導しないといけません。
だからこそ、本やちょっと知識を得て、安易に家庭犬トレーニングやしつけ教室ということを控えてほしいとも思っています。
競技会、仕事をするイヌの訓練に関しては、私はわかりません。
家庭犬においてはこうした事まで考えて、また学んで気を付けて指導ができる専門家育成や専門家同士で学び合うことが家庭犬の分野には必要なのです。
今の子どもたちがただ、イヌをしつける、トレーニングするのではなく、その理由をしっかりと座学でも学び、どうしてそのようなことをするのか?そしてその時の心構えは?そうしたことを学んで上で、相手に教えるということを行う。
そして、習う側の気持ちを考えて、教えるということのできる大人に育ってほしい。
そうして、互いに思いやり合える、相手を大切にしあえる人の心を、家庭犬トレーニングを通じて学んでほしいと心から願っています。
しつけトレーニングは「刃物」そのものと私は教えられました。
人の心をダメにもよくもするのが、イヌのしつけトレーニングだと。
だからこそ、その怖さを十分に理解したうえで、慎重に指導内容や伝え方を考慮して、神経を使います。
私はイヌだけでなく、子どもたち、そして今の犬を飼うすべての人たちが、共育という概念に基づいて、本当に相互利益のある共生を得て頂きたいと心から願い、私もこの家庭犬トレーナーという専門分野の確立と専門家向けの教育カリキュラムを築き、提供しています。
今の子どもたちが、ただ可愛い、撫でたいという一方的な欲を満たすことのみを体験させるのではなく、自分とは異なる習性や考えを持った生き物について学ぶ、そして相手を知って、相手に何が必要かを考えさせてあげて、実行する・・そんな子どもたちへの動物との思いやり教育として私は伝えたいと願っています。
それは、未来の私達が暮らす社会が思うやりあえる未来を築く一歩になるだけでなく、自分自身にもそれが降りかかることも考えて、今できることを、私は必死に発信しイヌ好きだけなく、全体を考えた幸せを広められる専門家として、この分野に取り組んでいきたいと思います。
支え合い、思いやりえる社会は、イヌを通じて築ければ、イヌも豊かに暮らせる社会になるでしょう。
そのためにも子どもたちの心が健全に育ち、未来を担う大切な宝として、大切に伝えていきたいと願う日々です。
私はそんなことを大切に、この家庭犬トレーナーという仕事をこれからも務めていきたいと思っています。
