チュイルリー公園とパリの歴史軸
ルーブルの西隣にはカルーゼルの凱旋門。
これは、この地にあったチュイルリー宮殿の門として建設されたもので、
エトワールの凱旋門と同様、ナポレオンの命によって作られた。
なので、よく分からなかったけど、各所にナポレオンの戦勝を記念する
装飾が施されているらしい。
で、凱旋門の裏側には、宮殿の庭だったチュイルリー公園があり、
コンコルド広場へと続く。
ちなみにこの公園は、ヴェルサイユの庭園と同じル・ノートルの設計。
パリはきちんと都市計画がされて、良く言えば「エレガント」な、
悪く言えば「整然とし過ぎ」な街だと僕は思う。
「どんどん建ててったら、こんなんなっちゃいました」的な
イタリアの大都市とは対称的(トリノを除く)。
中心部の主な建物や大通りは、何本かの一直線上に作られ、
その線を軸にして、左右対称に公園などが作られている。
パリの歴史軸(クリックで拡大します)
で、中でもルーブル美術館からラ・デファンス地区のグラン・アルシュ(新凱旋門)までの
一直線は、それらの軸を代表するものとして、「パリの歴史軸」と呼ばれている。
チュイルリー公園の中心、コンコルド広場に建つオベリスク、シャンゼリゼ通り、
エトワールの凱旋門、そして新しくできた観覧車まで、すべて一直線↑。
で、この直線は、もともとはこのチュイルリー公園の中心線を
東西に伸ばしていったものなんだそう。
ちなみに、このパリの歴史軸は、エジプトのルクソール神殿からカルナック神殿までの
かつての参道がモデル。
実は、パリの歴史軸の中で、カルーゼルの凱旋門からルーブルのピラミッドの間だけ
「6度」の角度のズレがあるんだけど、そのズレまでも参道とピタリと一致するらしい。
しかも、コンコルド広場に立つオベリスクは、ルクソール神殿から運ばれてきたもので、
こんな理由もあって、ルーブル美術館の入り口は、ピラミッドの形をしてるんだとか。