私は自営業者です、14年間自宅の一部を店舗として運営してきましたが、とうとう年明けよりテナントに業務の一部を移動することになりました。個人事業主で法人化もしていないため、保証人が必要・・・ということで、父にお願いして保証人になってもらうことに。昨日実家を訪ねて、書類に記入、捺印、などしてもらった。
父は相変わらず、週2回はカラオケスナックに出向いているようで、「83歳の膀胱癌を患っている人間が、こんなに元気で楽しく暮らしているなんて、不思議なものだ」と繰り返し言っていた。夏に放射線治療を2ヶ月行って以来、ときおり下腹部に嫌な痛みを感じることがある、と言うが、痛み止めを1回1錠服用すれば治まってしまうという。
治療後しばらくは、ぐずぐずと余命を気にしていたが、先月母の兄(86歳)が、咳がひどくて病院に行ったら末期の肺線がんと診断された、余命はどうやら6ヶ月くらいらしい、という話を聞いて以来、自分の癌は「痛まず」「苦しまず」「余命宣告もされず」でなんていいものだ!と思ったのだろうか、余命をぐずぐず言わなくなった。
母の兄はすでに肺に水が溜まっており(何度か抜いている)、胸膜播種で分子標的薬も適合しない、放射線治療をしても根治は不可能、と診断されていて深刻である。今のところ元気に酸素ボンベもなく暮らしているが、肺に水が溜まってくると息苦しくなるため、定期的に抜いているらしい。
そう考えると、父の膀胱癌は膀胱自体は、肺や肝臓、脳、といった「機能不全が命に直結する臓器」ではないので、ラッキーだと思う。放射線治療で大きな出血はおさまったため貧血が改善したし、もし今後また癌が増大して出血がひどくなった場合も、「膀胱全摘出」という道が残されている。放置してそろそろ3年近くになるが、相変わらずどの臓器にも転移はみられていない。
癌そのものが毒素を出す病気ではないから、癌が膀胱の中に大きく鎮座おわしましていたところで、出血や痛みが無ければ、日常的には何の不快症状もないし、命の危険もないのだから、肺癌の母の兄と比べたら「病気ではない」と言ってもいいくらいなものだ。
母の兄は地方に住んでいるため、放射線治療をする良い病院があまりないらしい。私としては、札幌に出てきて癌センターで放射線治療をして、延命効果を期待するのが良いのでは?と思うが、地元を離れるのを嫌がっているという。積極治療をすることで大事な自分の残された時間を治療に費やしたくない、という思いがあるのかもしれない。