TIF2023になって、様々な制約がようやく解かれるに至りました。メインステージことHOT STAGE野外設営の復活は、その一つに数えられます。でんぱ組.incさんが現体制になった2021年にももちろんTIFはありましたし、出演もしておられましたが、秋開催であったほかHOTは屋内のZepp DiverCityに設定されていました。もちろん当時の社会情勢を思うと、そもそも開催できただけでも御の字ではあります。

新メンバーとして加入した5人のうち空野さんは、ソロアイドルこと単独戦闘型時代の2017年に出演を自ら勝ち取り、Smile/ Dolls/ Info Center/ Festival およびグランドフィナーレを既にご経験されています。それぞれに爪跡を残すご活躍であり、その後様々な運命の導きにより現在の兼任メンバーになられています。つまり空野さんにとって今回が、HOTでの初パフォーマンスとなります。

 

サンサン晴れた青空のもと大勢の戦士が詰め掛け、虹コンさんの夏曲ざんまいに大いに沸き立った野外ステージには、大きな天蓋とともに巨大ビジョンが設置されていて、後方どころか会場の外からですらステージの様子が良く見えるようになっています。

定刻となりovertureが鳴り始めると、これに併せてクラップが発生して皆さんを出迎えます。これに応えるように現れ出でたる8人組は、手に手にリボンを装備しています。イントロを聞くまでもなく、「このフォーメーションは」と驚くまでもないそのファーストアタックは「でんでんぱっしょん」。2013年にリリースされて今年で10年目を数える、おでんぱ代表曲の一つです。それだけにフロアのテンションは最初から高く、声やクラップ・動作で思い思いのタカまりを表現しています。
ここで閑話休題。8年前の単独戦闘型時代に参加されたイベントの課題曲として、こちらの動画を公開なさっています。新体操のご経験を活かしたリボン捌きが、見せ場の一つとなります。

 

有能なマネージャーさんが当時から就いておられ、その多大なるご尽力もあって今に至ることは充分に承知してはおりますが、パフォーマンスそのものはあくまで単独で闘っておられました。8年経って素晴らしい仲間に恵まれ、8人でリボンを持って大舞台に経つ巡りあわせは、殊のほか印象深いものとなります。なお現体制ではこのようになります。

 

続いては現在のおでんぱを代表するナンバーから「でんぱでぱーちゃー」。歌割のたびにビジョンに大写しになるのもよいですし、でんぱさんに特徴的な運動量多目のフォーメーションを観ているのも実に楽しい。ここからはまた代表曲が続きます。「キラキラチューン」・「Future Diver」・「でんぱれーどJAPAN」。曲振りや立ち位置・イントロのそれぞれが特徴的であり、界隈を問わず普及している楽曲の強さが存分に発揮されています。終演後には口々に楽しかった旨の感想が聞かれたことは、その証左と言えます。


MCで初出情報として秋のワンマン2現場が発表されると、いよいよラスト「プレシャスサマー! 」。本作は各メンバーがお気に入りのポーズを決める場面が特徴の一つで、たとえば空野さんの場合は兼任先であるARCANA PROJECTさんのキャッチフレーズとともに披露する構えが定番となります。もちろん今回も健在ですので、実質的にアルカナさんをメインステージにお連れしたも同様のメッセージとして受け止めました。さらに現在の歌割では、大サビの「でっかい輪になって」を空野さんがご担当になっています。これはソロ時代の夏アンセム「WAになって、ベリチョコステップ!」のサビと重なるところの多いパートでして、その楽曲に付されたコピー「今年もまた最高の夏がやってくる」を思い起こさせる極めて胸アツな瞬間となります。

 

一人三役を見事に演じられたと評しても過言ではなく、とても素晴らしい見せ場となりました。
ユニットとしても、今回のように新旧織り交ぜたセットリストで勝負に出ることも多く、先述の秋ワンマン標題がそれぞれ「でんぱのパワーでひとつになろう︕〜最近の私たち編〜」だったり「でんぱのパワーに約束できますか︖︕〜過去現在未来ぐるぐる編〜」だったりと、往時も今も魅せてゆくスタイルと理解しています。

 

そんな素晴らしいライブがあったのは8月5日。独立記念日の前日となります。地元のご当地アイドル時代からソロに移行なさった節目となる今日という日に寄せて、以上したためるものです。

文責 えふ