グデイ

ワンマンライブ[ディグ]

@渋谷クラブクアトロ 20210819

 

 
とんでもないライブに立ち会ってしまいました。
 
【75分 MC無し 21曲 曲間ギャップ無し フル尺】
 
緩急を付けながらも全力疾走で、
勢いがある曲は息が切れるし、
シリアスな曲は息を呑んでしまいます。
殺す気かというライブ。
 
 
怒涛のセトリ
 
前日に5曲入音源を5種出す異例の展開で、
ライブの構成がどうなるのか注目していましたが、
バッチリ期待に応えるソレでした。
 
常々できる限り曲をやると明言していて、MC無しのライブがほとんどではあるのですが、
思い入れもあるだろうから語りたい事もあるかなと思いましたが
「音楽で伝える」というブレない姿勢がめちゃくちゃに格好良かったです。
 
 

 クオリティがすごい

もとより歌もダンスも上手い2人ですが

75分歌い続け、踊りっぱなしでも

1つもそのクオリティが落ちないのがとんでもないこと。

自他ともに称する「体力おイヒけ」ではあるけど、

動き続けられるのとクオリティを落とさないことはまた別の話。

 

今回のワンマンで初披露した曲が5曲もあります。

「BE ALRIGHT」「ブランコ」「せかいのはじまり」「わたしをみつけて」「のも」

 

室井のツイートの

「一番いい形で届けるために」

という言葉が矛盾しててすごい。

 
 

音源に入ってなくて既にライブで披露している曲もあるのに

ワンマンを1つの作品として最高のセトリにするために

そのレベルまで仕上げて来たのは素晴らしすぎる。

 

本当にいつ録って、いつ振り入れして、いつ合わせてるのか

毎日ツイート見てても全くわからない。

それでこのクオリティを保つことは素質だけじゃないはずなんですよね。

 

「のも」でかっ飛ばすミさん

 

 

 表現の幅がすごい

グデイのライブには「喜怒哀楽」があって

(「怒」は「勢」とか「熱」とか「力」に置き換え)

それを歌唱だけでなくダンスでも表情でも

全身を使って提示してくれるから

観る方も全く手が抜けない、目が離せない。

 

ライブ後の感想は「楽しかった」に集約されるのだけど、

1曲ずつの感想はものすごく色んな物があって

そこが良さだろうと思います。

 

それは沢山ある楽曲の振り幅もそうだし、

楽曲ごとの世界観をしっかり表現出来るから。

 

なので人によって好きな曲が全然違う

っていうことが起きるのがグデイの凄さだと思います。

 

個人的には他のグループとの差を感じてほしいのは

「哀」の部分。

「マカロニ&チーズ」の表情が良いというのはよく耳にしますが、

「Songs from the thistime」も心の芯を掴まれるような切なくて強い曲です。

この辺は大人の出せる「哀愁」「強さ」で、

この2人だから表現できるのだと思います。

 

 

 
 

 

 室井の涙

個人的に室井の涙というのは大きくて、

ステージでは楽しむこと、楽しませること、魅せること、演じること

を徹底してる人だから

特典会で泣くことはあったけどステージ上で泣くというのは想像してなかったです。

 

長く続くコロナ禍で、直近にオリンピックを機に

また感染者の急拡大があってすごく難しいタイミング。

ポップアップストア中に水戸からのNGで

エリボンの地元ライブが延期になる連絡もあり殊更に感じていたでしょう。

 

想いだけではどうにもならないこともあって、

来るという選択も来ないという選択も全てに正義があって正解。

 

 

そんな状況が歌詞にハマっての涙。

ここの歌詞はいつも良いけど、特にグッと来ました。

MC無しでも気持ちが届く。まさにそれ。

溢れる感情は心の通ったライブである証です。

 

個人的には「ゴールデンスクワール」の

へらへらしてるように見えて

隠し持ってる気持ち

聞いて わたし 歌が大好き

にやられてしまう。

 

何でこの人たちはこんなに頑張れるんだろう

って考えたときに

その原動力ってこの歌詞にあるんだろうなって。

 

それは近くで人となりを見ていると余計に感じてしまって、

努力とか苦労とかを見せて同情で人を動かすことはしないスタイルとか、

フロアとステージで物理的な段差以外の隔たりを作らないとか、

そういう感じがグデイ。

 

歌が好きで、人が好きな2人が好きです。

 

 

 さいごに

アイドルもいくつか見てると

曲の良さ、パフォーマンスの良さと人格っていうのは

必ずしもリンクしないと気づくし、それで良いと思っていますが、

それはあくまで与えられたロールを演じるということ。

 

セルフプロデュースで自分たちのやりたい事を打ち出した時は

そのまま人柄が作品にも、パフォーマンスにも、プロモーションにも出ます。

 

そういう所で良い人間の下には良い曲が届くし、良いスタッフが集まるし、良いヲタクが付く。

この数日間でそれをまた強く感じました。

 

 

 

本当に良いライブでした。

 

恐らく今回来れなかったヲタクの為に盤になると思います。

 

そして次回は何の気兼ねもなく

お酒飲みながら、ゲラゲラ笑いながら、カワイイーって声出しながら、

そういうワンマンになると良いですね。

 

 

 

 

 
 
 
 

 

 

 

 

文責:アゲ太郎