総勢40人を超すメンバーの中から、そのつど10人前後を選んでシングルを発表してきたアイドル集団、AKB48(エーケービーフォーティエイト)。8月発売の新曲を歌う21人をファン投票で決めた「第2回選抜総選挙」は、投票総数が前回の5万票弱から約35万4千票へと急増して話題となった。初めて1位を獲得した大島優子と、ともに順位を上げた板野友美、峯岸みなみが振り返った。
メンバーの中央を飾る「センター」の座をつかんだ大島。「今年は票数の規模も違ってびっくりした。街を歩いていると、スーツ姿の人から『おめでとう』と声をかけられる。知っていてくださる方の層が広がった」
「順位がつくが、競争という意識はあまりない。やはり仲間。そういうことで崩れるようなグループではない」と話す。
前回の16位から14位に上がった峯岸は、90万部突破の話題本「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」のモデルの一人として知られる。「選挙の前後だけ頑張ればいいというものではない。一つひとつの仕事が自分の評価につながる。順位というより、前回の自分を超えたかった」と話す。
◆投票は通過点
大手企業のテレビCMに単独で出演中の板野は、7位から4位にあがった。「選挙を通して私の名前を覚えてくれる人も増えた。いずれは音楽活動を中心に、歌って踊れて、女性誌の表紙を飾れる人になりたい」と目標を語る。
選挙はあくまでも通過点。大島、峯岸にもそれぞれ、俳優、マルチタレントという目標がある。
投票できるのはファンクラブ会員やCD購入者。CDを売るための商法にすぎないと「総選挙」を批判する声に対し、大島は「数字という形は出るが、私たちが頑張っている姿を見て後押ししようと投票するのは気持ち。その気持ちに恩返しするために、私たちは頑張らなければいけない」と話す。
子役出身の大島は、経験してきた芸能界の様々な現場と比べ、「毎日のように公演しているのがAKBの強み。出るたびに感じることも成果も違う。生ものを体験できて『生きてるな』って思う」。
峯岸は「競ったり、泣いたり、笑ったり。私にとってAKBは仕事というより青春な感じ。これだけ女の子がいるわりに、いつも平和で」と笑った。
8月17日から全国ツアー、11月には、名古屋が拠点のアイドル集団、SKE48(エスケーイーフォーティエイト)とともにアジアツアーを行う。(藤崎昭子)
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