谷澤さんの足が軽くもつれて、もんじゃの生地が右隣のファン様にかかってしまいました。


右隣のファン様:おいっ!何してんの?ヽ(`Д´)ノ


谷:ご、ご、ごめんなさ~い!(><;)


そんなに多くかからなかったのが、不幸中の幸いでしたが、私があんなことを言わなければ、このような惨事にはならなかったでしょう。反省してます。


気を取り直して、いよいよもんじゃ作りが始まります。

他のテーブルの状況を見ていたので、私は座ったままだと危ないと感じ、少し離れたとこに立ちました。


谷:あれ?油は?


その言葉を聞き、斜め前のファン様が油を鉄板の上にひいてくれました。

しかし、入れ物のフタが緩かったのか、少し多めに出てしまいました。

とっさに危険を察知した私たちは、5人で懸命に油を鉄板いっぱいに伸ばしました。


谷:それじゃ、行きま~す!


と言った次の瞬間、私の目の前は大量の真っ白な煙に覆われました。

そうなんです。谷澤さんのもんじゃの焼き方は、具材と生地をいっぺんに鉄板の上に流し込むやり方なんです。

もうお分かりだとは思いますが、この煙のほとんどは蒸気なんです。

もんじゃはお好み焼きより、生地の水分が多いため、高熱の油の上に一気に流すと、このようになるんですね。

しかも最悪なことに、この日は店の窓が全開で、普段は閉められている出入り口が、スタッフさんたちの移動などのために開けられており、風がまともに私の方に向かって吹いていたのです。

こうなると、備え付けの吸煙機などは全く役に立つわけがありません。


谷:何やってんの!早くみんなで混ぜて!ヾ(。`Д´。)ノ 共同作業!共同作業!


私たちは言われるがままに、もんじゃをかき混ぜました。


右隣のファン様:ホントにこのやり方でいいの?


谷:これが“谷澤式もんじゃ”なんです!My believe! My believe!


私:それって、どういう意味?


谷:“私を信じて”ってこと('-^*)/


えっ!? もしかして、それって“Believe me”か“Trust me”じゃないかなぁ?


私:まだ高校卒業しないほうがいいんじゃない?(^_^;)


谷:なんでですかぁ!∑(゚Д゚)


そんなやり取りをしているうちに、だんだんと本来のもんじゃらしくなってきました。


谷:もうちょっと混ぜて、いい具合になったら食べてくださいね。(^O^)/


そう言い残して、谷澤さんは次のテーブルへ。

しかしそのとき、野々川さんがある物を見つけてしまったんです。


つづく・・・