当ブログを読んでくださっている方はご存知かもしれませんが、光GENJIは私が生まれて初めて「キャー‼︎」という、所謂黄色い歓声を上げた男性アイドルグループです。

私は専ら女性アイドルが好きで、しかも昭和のアイドルが好きで、学生時代に流行っていたKAT-TUNや関ジャニ∞には、あまり興味を抱く事ができませんでした。

昭和という時代を後追いしていくうちに、少年隊に対しては「すごい!」と感嘆し憧れもしましたが、女性ファン特有の疑似恋愛的な感情を抱くこともありませんでした。

そんな私が唯一魅了されたのが、光GENJIです。

今回は平成生まれの後追い世代から見た光GENJIの魅力を語っていきたいと思います。

※光GENJIは活動期間の割に曲数も多くグループが経てきた変化も内容がやたら濃いので、今回はデビュー〜『パラダイス銀河』までの時期についてのレビューしていきます。





さて、光GENJIのデビューは1987年。
先輩グループ少年隊デビューの2年後でした。

かーくんいわく、ジャニーさんが「ローラースケートやりたい人」を募ったところ、手を挙げた7人が光GENJIのメンバーとなったのだとか。



まず、メンバー1人ひとりを簡単に紹介していきましょう。


・諸星和巳
光GENJIの顔であり絶対的な存在。イメージカラーはピンク。
初期はアイドルスマイルをこれでもかというくらいに振り撒いており、カメラに対して自分という存在を伝えていく事に微塵も躊躇いがない事が、この人のタレントとしての最大の魅力だとしべりあは考えています。
ダンスに関しては1番上手いというわけではないのですが、とにかく人目を惹くエネルギーが動作の1つひとつから溢れているので目線を奪われます。これは天性のものなのか、意図的にそういうダンススタイルを生み出したのかはわかりませんが、元SMAPの中居くんのダンスからはかーくんに近しいものを感じます。


・佐藤寛之
キャラがやたら濃い面子の中で清涼剤的な役割を果たしているヒロくん。イメージカラーは水色。
かーくんがやたらアイドルスマイルを振りまいてやまないのに対して、ヒロくんはあまり笑いません。しかし、そんなところが落ち着きや物静かな印象に繋がっているので、ヒロくんファンは彼のこういうギラギラしていないところに惹かれるのではないかなぁと思います。
歌唱力にも安定感があり、多くの楽曲を縁の下の力持ちとして支えています。


・山本淳一
アイドル性でいうとメンバー内ダントツのバンジー。運動神経もダントツ。イメージカラーは赤。
彼も素晴らしいアイドルスマイルの持ち主なのですが、かーくんが周囲にばんばん笑顔を振りまいているのに対し、バンジーはカメラ一点に向かってスマイルという名のキラキラビームを発している…かーくんとバンジー、両者にはそんなイメージのら違いを感じています。
歌声が綺麗でアイドル向きなので、初期楽曲ではソロパートを多く与えられていました。
とにかくファンサが良く、コンサートやライブでは盛り上げるため、お客さんを楽しませるための努力を惜しまない方です。


・赤坂晃
しべりあの推しメン。イメージカラーは緑。
デビュー当初はまだ声変わりしておらず、幼さの残るエンジェルボイスで人々を魅了していましたが、成長すると高身長&スラッとした王子様ルックのイケメンへと変貌。
声変わり後も歌唱力メンとして楽曲を支えました。
彼もあまりアイドルっぽく笑うタイプではないのですが、たまにちょっと笑ったり、クールとは言わないまでもあまりガツガツして前に出よう、アピールしようという気配がないところがちょっとミステリアスさや余裕、アンニュイな色気のようなものを感じさせて、そんなところがカッコよかった。
あと、個人的な視点からの意見ななりますが手の甲の骨格がとても綺麗な方だと思います。
 

・佐藤敦啓
最年少の湘南ボーイ。少年っぽい。イケメン。とにかくイケメン。イメージカラーは黄色。
最年少というポジションや彼自身のあまり器用ではなさそうな雰囲気のせいか、庇護欲を誘う弟感や可愛気があって、それがあっくんの魅力だと思っています。
過去のテレビやインタビューでの言葉を見る限り、とても真っ直ぐで仲間想いな方のようです。ルックスは勿論ですが、ファンはそんな彼の人柄にも惹かれているのでしょう。


・内海光司
最年長のキノッピー。イメージカラーは青。最年長なのに最年長に見えない。
教科書通りのブレない綺麗なダンス、常に絶やさない笑顔…アイドルとして優等生な方です。
特にダンスに関しては、大体隣にポジショニングしている大沢くんがアドリブを入れまくるため余計に優等生感が際立ちます。
実際会ったことはないのですが、多分物凄く神経質な方な気がします。濃い面子の中で苦労もされたのでは。


・大沢樹生
とにかく顔の濃い2枚目。イケメンという言葉より2枚目という言葉が似合う。目ヂカラ半端ないっす。イメージカラーは紫。
彼のダンスはアドリブ入れまくりで、ファッションとかを見ていても、多分彼独自の「格好良さ」の基準というものがあって、それに対する深いこだわりがあるのだろうと思わされます。
光GENJIを最初に脱退した1人ですが、多分時間が経つにつれ、光GENJIのイメージと彼の思うカッコよさに大きなズレが生じていったのではないでしょうか。
歌はあまり上手くない(と言うか声質で損している)のですが、そこが彼の良いところだと音痴フェチのしべりあは思っています。




以上の7名が集まったグループが、光GENJIです。

彼らの魅力を伝えるに足る言葉として相応しいのか悩みますが、光GENJIはまさしく「ディズニーランドのような」アイドルでした。

夢と魔法の国。
アイドルとはすなわち偶像ですから、ある程度の神話性やファンタジー性というものが元々備わっているものですが、光GENJI以上に「神話」や「ファンタジー」という言葉が似合うアイドルグループは後にも先にもありません。

若い平均年齢故のフレッシュさとひたむきさ、7名という当時としては画期的な人数だったグループ構成と、ルックスレベルの高さ、メンバーそれぞれの個性・アイドル性、そして何よりローラスケートという最高の飛び道具によって、光GENJIはまさしく夢と魔法の国からやってきたようなアイドルとして世に生み出されていきました。

光GENJIの神話性・ファンタジー性をおそらく最もよく表しているのがこの曲。
『THE WINDY』


初っ端から「幻の国から神話を連れて来たよ」というフレーズが飛び出す、このすさまじくスケールの大きい世界観が展開される歌詞はチャゲアスの飛鳥氏によるもの。デビュー当初から楽曲を提供し続けてきた彼は、光GENJIというアイドルのイメージを創り出す上で最も大きな働きを担った1人です。


チャゲさんも制作に加わった1thシングル『STAR LIGHT』を引っさげての鮮烈なデビュー。
チャゲアスサウンドには、これまでのややマンネリ化してきた従来のアイドル楽曲にはない新しさや格好良さがありました。
ナウくて良質な楽曲と、高いルックス、そして風を切って走る楽しそうなローラスケート…世の女の子達が惹かれないわけがないのです。




光GENJIと言えばローラスケートばかりに注目が集まりがちですが、ローラスケートはあくまで彼らの魅力を最大限に引き出すためのツールであって、光GENJIの魅力の根幹ではありません。

むしろ、わりと奇をてらったアイデアであるローラススケートによって光GENJIのデビューが滑り倒して大いにコケてしまうしまう可能性だってあったわけです。
そうならなかったのはひとえに光GENJIのメンバー各々が持つタレントとしての輝き、キャラクターの故だと言えるでしょう。

特に、この2thシングル『ガラスの十代』ではそんな光GENJIの個性の強さが強く発揮されているのではないでしょうか。



 
私はこの曲が光GENJIの楽曲の中で1番好きです。
この時の光GENJIの持つ輝き、若さ、ひたむきさ、デビューしたての時特有の必死さ…それが、飛鳥が描く詞の世界観と絶妙にマッチしています。
飛鳥のワードセンスというのも、従来のアイドル楽曲にはなかなかないようなもので、斬新でした。
「壊れそうなものばかり集めてしまうよ〜」というインパクトのあるフレーズから感じられる思春期故の脆さや危うさが、メロディーの疾走感に乗って聴こえて胸を射抜いてきます。
また、ローラスケートアクション以外のダンスもこれまた素晴らしく、特に年上組のバク転は見惚れてしまいますね。特に内海くんは手足が長く見映えが良いです。
年少組はまだ拙さがあるのですが、むしろその未完成感がこの楽曲とよく合っており、魅力に転じています。


この2枚のシングルを出した後、デビュー当初から爆発的な人気を博していた光GENJIの栄光はピークに達します。

3thシングル『パラダイス銀河』の頃になると、彼らが現れるだけで会場が黄色い悲鳴でいっぱいになり、TV番組司会者の進行が聞こえなくなるほどでした。



『パラダイス銀河』は飛鳥の筆致がファンタジーの極致に達した作品でもあります。
タイトルからしてもはや常人にはよく理解できないのですが、「大人は見えないしゃかりきコロンブス」「空をほしがる子どもたち」などなど…ぶっ飛びすぎです。

しかし、この時の光GENJIはこの果てしない夢の世界観にまでも適応するのです。

ピンク色のサテンの衣装を着て、ローラスケートで舞台を走る彼らは、「雲の上からやって来た王子様達」と言われても納得させてしまいそうなほど、良い意味で浮世離れした存在感がありました。

また、個人的な意見ですが、パラ銀はメンバー達がローラスケートで滑る姿が1番楽しそうに見える曲でもありました。
曲想や振り付け、まだひたむきで一生懸命だった彼らだったから、という様々な要因によるものですが…それも、この曲が光GENJI最大のセールスに至った理由なのかなと思います。



今回はメンバー紹介と、デビューからパラ銀までをレビューしました。

このデビューして間もない頃の光GENJIの魅力は、なんと言ってもひたむきなところです。

年長組の2人からは、やっとデビューできてしかも軌道に乗れていることへの喜びがひしひしと感じられますし(かつて光の2人はイーグルスとしねデビューしましたがあまりヒットはしませんでした)、年少組もこの頃はまだバク転もできないでいますが、それ故に「頑張っていこう!」という意気込みと初々しさが見受けられます。

このひたむきさは残念ながら光GENJIの活動が後期になるにつれ減っていくため、今見るとなにか宝物のように思えてやみません。



次回は『ダイヤモンド・ハリケーン』〜『太陽がいっぱい』くらいまでをレビューしていこうと思います。