腰痛が良くなってきたので、少しずつ出かけている。

今年は見ることもないかなと思ったミツマタとハナネコノメも

思いがけず見ることができた。

 

 

 

 

 

海を見に行く

山にはまだあまり登る自信がないので、海を見に行った。

江ノ島と城ヶ島。何十年ぶりだろう?

 

江ノ島では水族館にも行った。こちらも数十年ぶり。

懐かしいエスカーにも乗った。以前は屋外にあった記憶だけど

今は屋根がついていた。

そして初めて海が見える食堂『富士見亭』でお昼ご飯を食べた。

もしかすると小さい頃、入ったことがあったかもしれない。

昭和がそのままみたいで、懐かしかったけど

でもやっぱり令和なんだなと思う。

生しらすと釜揚げしらすのハーフの『しらす丼』。

しらすはそれほど好きじゃないのに、新鮮で臭みがなくてすごく美味しかった。

行きは藤沢から江ノ電で、帰りは大船まで湘南モノレールに乗ってみた。

江ノ電は相変わらず家の軒先を通り、

初めて乗るモノレールはちょっとジェットコースターみたいな揺れ方でドキドキした。

 

城ヶ島は思ったよりも海が広くて荒々しく、迫力があった。

記憶って曖昧なものだと思う。

何度か来たことがあったけど、全然イメージと違っていた。

この日は黄砂が飛んでいて、房総半島が霞んで見えた。

富士山もうっすら。でも、意外に大きく見えた。

三浦海岸の『漁火亭』で刺身定食を食べた。こちらは6年ぶり。

 

 

若い頃は、海の近くで暮らすとか、山の近くで暮らすとか、

憧れたものだけど

潮風でボロボロになった車や家を見ていると

メンテナンスが大変そうだなと思うし

山は木の伐採や草刈りや冬越しが大変そうだなと思うし

今の自分には、そんな体力や気力はないなと思う。

 

今の家はとても便利で快適だし、街も近くて緑もたくさんあって

本当に十分すぎるほどだと思う。

青い鳥は家にいたので

もうどこにも探しに行く気はない。

 

もっとお金が欲しいとか、もっと贅沢な暮らしをしたいとか

海外旅行に行きたいとか、オシャレをしたいとか、夢中になれる趣味を見つけたいとか

そういう欲って、本当になくなっていくものだ。

元々それほどなかったけど、年と共にどんどんなくなっていく。

そして今に満足していく。今でいい、というより、今がいい。

若返りたいとさえ思わない。

楽しく生きて、時が来たら死ぬ。

 

 

 

映画を見る

遠出をしない日は、相変わらず映画を見ている。

あれから見たのは…

 

「最高の人生の見つけ方」

「レインマン」

「グッド・ウィル・ハンティング」

「レオン」

「ブリキの太鼓」

「愛と哀しみのボレロ」

「ノマドランド」

「オッペンハイマー」

 

どれも良い映画だった。

特に「ブリキの太鼓」は以前から好きな映画で3回目だがやっぱり良かった。

 

「愛と哀しみのボレロ」と「オッペンハイマー」は映画館で見た。

この2作は、さまざまな登場人物、さまざまな時代が、入り乱れて出てくるので

状況把握が難しく、一度ではなかなか理解し難いことも。

もう少し歴史を勉強してから見るべきだったかもしれない。

特に戦後史。アルジェリア戦争も知らなかったし

アメリカの赤狩りについての知識も朧げ。

第二次世界大戦後のナショナリズムの台頭と冷戦の時代…

高校の『現代史』の授業をもう少し真面目に聞いておくべきだったと思う。

オッペンハイマーについては、事前にNHKの『映像の世紀』で少し予習していて正解。

 

オッペンハイマーは被爆国日本での上映が先送りされたが

原爆の悲惨さがふわっとしか描けていない、という批判もあるが、

多分そこにフォーカスしてしまうと、テーマが変わってしまうんだろうと思った。

それより、ナチスドイツに対抗して作られたはずの原爆が

なぜ日本に落とされることになったかの経緯の方が、日本人としては衝撃的だった。

ネタバレになるので書かないけど、被爆国の国民感情としてそこが一番複雑かもしれない。

どっちにしても「原爆の父オッペンハイマーの栄光と苦悩」

という一言で括られるような単純な筋ではなかった。

 

それでも多分、日本人には特別な感情を呼び起こさせる映画であることは間違いない。

原爆実験が成功し人々が歓喜の声を上げる中、胸が締め付けられ、自然と涙が溢れてきた。

世の中はほぼ「戦争を知らない子供たち」になってしまったけれど

それでも私たちは日本人なのだなと思う。

被害者は忘れない。

それは過去に日本が蹂躙した他の国々の人々の感情にも同じことが言えるのだろう。

 

 

 

ドラマのこと

私はテレビを見る習慣がなかったのだけど、最近は友人のAmazonプライムで

映画の他にも過去のテレビドラマを何本か見た。

 

「推しの子」「大豆田とわ子と3人の元夫」「高慢と偏見」

 

「推しの子」はYOASOBIの「アイドル」がテーマソングのアニメだけど

これが意外に面白くて、人気が出る理由がよくわかった。

 

「大豆田とわ子」は数年前のドラマらしいけど、とても主人公に共感できて

こういう人生もありだよね…って、

自分の生き方にもOKを出してもらえるみたいなドラマだった。

 

「高慢と偏見」は映画だと思ったら、BBCのドラマで、6時間もかかって見た。

以前に映画で見た「いつか晴れた日に」(原題は「分別と多感」)とよく似た話だと思ったらどちらもイギリスの作家ジェーン・オースティンの作品だった。

韓流ドラマ的というか、ハーレクイン的というか、シンデレラストーリー的な…

半世紀くらい前に見れば、夢見る少女の心に刺さったのかもしれない(笑)

結婚=幸せだと盲信されていた謎社会。

 

最近は、自立した女性を魅力的に描いているドラマが多い。

そういう意味では、朝ドラも、大河も面白く見ている。

話題のドラマ「不適切にもほどがある」は特に面白かった。

私の世代は、女性が自立することが今以上に難しい社会状況だったけど

それでも今思えるのは、結構大変だったけど頑張って良かった、ということだ。

 

 

 

知人の炎上

知人がSNSで炎上していた。

Xでの出来事だけど、このアメーバブログでも、かなり叩かれていた。

しかも、本人のことを知らない人たちが、半分は憶測の情報で、攻撃する。

知らないのに書く。知らないから書くのだろう。

本人を知っていたらとても言えない言葉も、

知らないから相手が傷つくことなんてなんとも思わないのだろう。

全く痛みを伴わないから、好きなことが書けるのだと思う。

叩く人たちの心は少し病んでいて、それを正義感で覆い隠して、

コメンテーターのつもりになって、憂さ晴らしをするのだろう。

それってあなたの憶測ですよね?

 

誹謗中傷をされた側の気持ちって、多分自分がされないと想像できないのかもしれない。

たくさんの負の感情が一気に自分に向けられるって、恐ろしすぎる。

「推しの子」や「不適切にもほどがある」で見た現象がそのまま目の前で起きていて

気持ち悪いなと思った。こんなことって、日常茶飯事なのかも?

 

絶対にすべきでないことは、SNSで誰かを攻撃することだ。

そしてわかりもしない他人のことは書かないこと。

 

 

 

やっと桜が咲いた。何年振りかでお花見に行こうと思う。

令和の元号が決まった日、2019年4月1日に、友人と恩田川を歩いた。

彼女は令和になる前日に、遠いところへ行ってしまったけれど。

遅かれ早かれ、私もそこへ行く。時が来たら。