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大分・宮崎新幹線の実現性は?
こんばんは、ビンディーの小林です。
北海道、北陸など各地で整備新幹線の建設が進む中、40年前に国の計画に盛り込まれながら、お蔵入りとなっていた大分・宮崎両県を走る新幹線の計画が、にわかに浮上してきた。両県は、2011年に全線開通した九州新幹線鹿児島ルート(博多ー鹿児島中央)から外れた「東九州」に位置する。脚光を浴びる鹿児島ルート沿線の熊本、鹿児島両県と比べ、どうしても地味な印象がぬぐえない両県が、ついに声を上げ始めた。果たして両県悲願の東九州新幹線は、日の目を見る時が来るのだろうか。
国土交通省によると、大分、宮崎を通る「東九州新幹線」の計画ができたのは1973年にさかのぼる。全国新幹線鉄道整備法に基づき、当時の運輸大臣が「建設を開始すべき新幹線鉄道の路線を定める基本計画」の中に盛り込んだのが始まり。その基本計画によると、東九州新幹線の起点は福岡市。そこから「大分市付近」「宮崎市付近」をへて、終点の鹿児島市に至る、という経路だ。定められているのはこれだけで、具体的な内容はまだ何もない。
新幹線として実際に建設されるには、国に基本計画から「整備計画」に格上げしてもらう必要がある。東九州新幹線が基本計画になった同じ年に、九州新幹線鹿児島、長崎の両ルートは整備計画に格上げされ、やがて実現に向かう。しかし、東九州新幹線は以来40年にわたり、長い眠りについてきた。
にわかに浮上してきたのは、2012年10月。九州地方知事会で、大分県の広瀬勝貞知事が議題に取り上げ、「東九州新幹線の整備計画路線への格上げ」を盛り込んだ文書を採択。当時の民主党政権に働きかけた。これが呼び水となり、大分県、宮崎県などでつくる「東九州新幹線鉄道建設促進期成会」が今年1月、宮崎市内で特別講演会を開催。実に、およそ30年ぶりに期成会のメンバーが一堂に会した。
宮崎県では、知事や宮崎市長の積極的な発言が報じられている。一部報道によると、今年末にも実施される知事選で、河野俊嗣知事は「東九州新幹線の建設推進」を公約に掲げ、再選を目指すという。同県の担当者は「予算がかかる話だし、いきなり動く話ではないことは重々承知している。数十年単位の活動になる。ただ、『孫を新幹線に乗せる』と意気込む声が地元にあり、可能性をつなぐために要望活動を続けていく」と意欲をにじませる。
ただ、地元が盛り上がる一方で、周辺は冷静だ。国交省の担当者は「まずは整備計画になっている新幹線の建設が優先。仮に基本計画の路線を整備計画にするなら、需要があるか、費用対効果はあるのか、きちんと検討する必要がある」と指摘する。
JR九州の広報担当者は、降ってわいたような話に「弊社として言えるものは何も持ち合わせていない。現状では何とも申し上げようがない。国の方に聞いてください」と戸惑いを隠せない。
果たして、新幹線を通しても需要があるのか。大分、宮崎両県はまだ需要調査を行っていない。ただ、人口だけみても、大分117万8000人、宮崎112万人(2013年10月現在)。都道府県別の人口ランキング各33、37位で、下位に甘んじる。また、2012年度のJR九州の駅別乗車人員(1日平均)上位30駅をみると、博多(福岡市)がトップで10万8867人、鹿児島中央は3位で1万9973人。一方、大分は4位の1万6982人で健闘しているが、宮崎は4715人にとどまり、九州の県庁所在地で唯一、トップ30にも入っていない。
そもそも福岡から宮崎までの公共交通は、高速バスの人気が高く、約4時間で5千円程度。大分経由のJR特急は約5時間半かかり、しかも料金は9千円程度で苦戦している。急ぎたい人は40分ほどで着く飛行機が利用でき、料金は2万円程度だ。
新幹線を建設するには、1キロ当たり70億円かかると言われる。現在の在来線(小倉~鹿児島間)で462.6キロに上る距離の新幹線を仮に作ると、単純計算で3兆2382億円。一般会計の年間予算が6000億円程度の両県には、気の遠くなるような数字に違いない。
新幹線に詳しい国交省OBは「すでに着工した長崎の新幹線でも費用対効果が厳しいのに、大分・宮崎に新幹線を通しても採算が取れない。九州には実力のある大物政治家も今はいないし、よほど新たな財源が見つからない限り、実現の可能性はゼロに近いだろう」と厳しい見方だ。(THE PAGE)
そもそも起点が「福岡市」というのが理解できない。ターミナルの博多駅ではなく福岡市内と表現しているのに何か意味があるのかな? 新幹線の車両基地になっている「博多南駅」を利用することも考えられるしね。
またそのルートも久大本線ルートしか考えれられないね。由布院を意識してのことだと思うけど、小倉から分岐するほうが自然だと思うけどね。もちろん始発は博多駅だ。
どうもこの「東九州新幹線」計画自体が非常にアバウトのような気がしてしょうがないね。
ちなみに現実性は非常に低いと思うけど、リニア新幹線のコースに東九州は入っているんだ。大阪から先は四国に渡り、松山を経て宮崎に至るというものだ。何といっても宮崎には実験線があるからね。でも、、、、実現性がかなり低いと思う。
本来、国策であったリニア新幹線もJR各社の負担になっている。果たしてJR西日本やJR九州に採算性の見えない投資ができるか不明だからね。
北海道まで進んだ新幹線網だけに、この東九州地区をはじめ四国や山陰にお住まいの方もやきもきしてしまう~?
ここまでお読みいただきまして
ありがとうございました。
小林治巳