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競争激化で高松駅弁解散へ
こんにちは、ビンディーの小林です。
JR四国は、子会社である弁当製造販売会社「高松駅弁」(本社・高松市浜ノ町)を今年9月末にも解散する方針を決めた。高松駅弁は4期連続の赤字で債務超過に陥っており、「潮時と判断した」としている。一方で、JR四国は車内や高松などターミナル駅での販売を念頭に、弁当製造の外部委託に向けた交渉を行っている。ただし、製造コストと売価の抑制は難しく、コンビニエンスストアとの競合に打ち勝つだけの戦略を見いだせていない。【伊藤遥】
「高松駅弁」は、弁当の製造・車内販売事業と、弁当店とうどん店2店、土産店を運営。4店舗とも5月11日に閉店し、弁当店とうどん店はJR四国グループの子会社が運営を続ける。土産店は閉鎖する。
JR四国の駅弁事業の悪化の遠因は国鉄民営化直後の1988年の瀬戸大橋開通と宇野港(岡山県玉野市)-高松港間の宇高連絡船の廃止までさかのぼる。四国唯一の玄関口だった高松駅や連絡船内で扱った弁当類の売上高は87年度に23億9700万円。ところが、橋開通による高速道路利用客の増加やコンビニエンスストア進出などで業績は悪化。アンパンマン弁当などユニークな弁当の開発や駅弁選手権の開催など駅弁振興の手を打ったが、売り上げ減はとまらず、12年度の売上高は5億6800万円にまで下落。09年度からは4期連続赤字に陥った。
採算が悪化し、2003年に廃止した駅弁の車内販売は鉄道ファンらの要望に応え、09年に復活し、現在、四国内で唯一、高松駅弁が、予讃線、土讃線で車内販売している。今も採算はとれないが、「お客様へのサービスとして赤字覚悟」でグループの子会社に事業を引き継ぐ予定だ。
駅弁事業が苦境に立っていることについて、JR四国では、鉄道の高速化により、車内で飲食に費やせる時間が短くなったことや、駅弁自体の利益性の低さ、売り物となる「名物弁当」の材料確保の難しさなどを挙げる。
鉄道が高速化したことで、新幹線ですら車内販売の採算は厳しい上、ビジネス客がコンビニエンスストアに流れている傾向にある。また、技術的には、駅弁は常温で1日保存できるという基準をクリアするため、調理や衛生面でコストがかかるという。さらに、四国で言えば、アナゴ、タイラギ貝など駅弁最大の売り物となる「地元オリジナルの名物」は乱獲などの影響で価格や材料の確保が不安定となり、コスト高の要因となっている。JR四国事業開発部の山西弘泰部長は「家内工業でやっているところはうまくいっているが、大規模生産は大手でも駅弁だけでは食べていけない」と語る。
今後の販売戦略について、東京や大阪の物産展への大量出品を一例に挙げるが、配送コストが高いのも悩みという。山西部長は「列車に乗った楽しみとして駅弁は欠かせないアイテム。なんとか四国4県でできるだけ長く販売したい」と話している。(毎日新聞)
幼い頃、宇高連絡線に何回か乗ったことがある。数十分の船旅だったけど讃岐うどんを食べながら見る瀬戸内の景色は最高だったね。そして降り立った高松港はそのまま国鉄高松駅に直結していて、子供心に高松は四国の中心都市というイメージが定着していったんだ。
それから時は経ち、瀬戸大橋線の開業で四国の(鉄道における)中心都市は四国島内に無い岡山になってしまった。JR四国も山陽新幹線のスケジュールにあわせるようになってしまったんだね。これは利用客にとっても決して悪いことではないけど、大いなる四国の中心都市の高松駅は単なる終着駅になってしまった。
「栄枯盛衰」
高松駅弁においては赤字経営ではやむを得ないけど、鉄道ファンとして頑張って欲しかった・・。
ここまでお読みいただきまして
ありがとうございました。
小林治巳