まずは、就職できただけでもすごいし、働いてるだけでも立派って事は大前提として、またもや二元論である。
ついこの間まで「終身雇用は昭和の悪い悪習だ、辞めるべきだ」と散々書きなぐってきた日経新聞が今日になって急に「非正規雇用は間違ってる」かのような書きぶりである…

 とくに二元論に問題があって、非正規雇用には「スーパーのパートタイマー」もあれば「最先端IT技術の契約社員」も居るのである。

 世間は「簡単で責任が無い代わりに賃金が安い仕事」に対する許容度が低すぎる。すべての人が高技能で責任のある仕事をすべきであり、それ以外は「非正規」などと、「お前は正式ではない、まがい物だ」などとレッテルを貼られて見下される…

 そもそも、正規、非正規の違いって何だ?契約期間が決められているか決められていないか、フルタイムかパートタイムか、ボーナスが出るか出ないか、賃金が高いか安いか…いくらでもパラメーターはある。

なのに、

正規雇用  = 無期限でフルタイム、ボーナスが出て賃金が高い、高い仕事能力が求められる。
非正規雇用 = 期限付きでパートタイム、ボーナスが出なくて賃金も安い、仕事能力が低くても良い。

と二元化して考えている。必ず2タイプに分けられるとは限らないだろうと…

例えば「期限付きでフルタイム、ボーナスは出るが賃金は安い、高い仕事能力が求められる」という人の場合、これは正規?非正規?どっちにあてはまるのか?期限付き雇用だから非正規?ボーナスが出るから正規?どっちなのだろう?