淡いピンクの綿菓子みたいな
仔猫が見つめる窓辺
外の世界はガラスの向こうで
何も聞こえない
暖かいベッドに潜って
優しい夢を見る
起きたらミルクが置いてあって
そっと顔を近づけると
わたしを呼ぶ声が聞こえて
振り向くと鏡に姿が映った
わたしはもう人間じゃなかった
聞き覚えのない声
彼はわたしを撫でたあと
鍵をかけて出ていった
わたしはもう一度鏡を覗いた
其処には何も映らなかった
星座を眺めていると
幾つもの星が流れて消えた
外の世界は自由に変化する
その夜 彼は帰って来なかった
初めて見た夢は
一生分の幸せがあった
お気に入りの窓辺で
レースに絡まって遊んだり
ベランダに来る鳥と話したり
何より怖いものが何もなかった
わたしは一日中窓辺にいて
外の世界を見て過ごした
或る日 彼は突然現れて
わたしを外へ連れ出そうとした
泣きながら逃げ回ると
追いかける彼の姿が消えた
わたしは窓辺に棲んでいた
彼は迎えに来たと言った
それは聞き覚えのある声で
わたしは静かに消えていった
此の場所から離れても
わたしはわたしでいられる
自由に歩き回って
逢いに行ける
さみしくなったら
芍薬に顔を埋めて
ゆっくり吸い込んだら
笑っているのを感じる
初夏の季節
風で揺れるカーテン
まるで生まれ変わったような
暖かい夕暮れ
仔猫が見つめる窓辺
外の世界はガラスの向こうで
何も聞こえない
暖かいベッドに潜って
優しい夢を見る
起きたらミルクが置いてあって
そっと顔を近づけると
わたしを呼ぶ声が聞こえて
振り向くと鏡に姿が映った
わたしはもう人間じゃなかった
聞き覚えのない声
彼はわたしを撫でたあと
鍵をかけて出ていった
わたしはもう一度鏡を覗いた
其処には何も映らなかった
星座を眺めていると
幾つもの星が流れて消えた
外の世界は自由に変化する
その夜 彼は帰って来なかった
初めて見た夢は
一生分の幸せがあった
お気に入りの窓辺で
レースに絡まって遊んだり
ベランダに来る鳥と話したり
何より怖いものが何もなかった
わたしは一日中窓辺にいて
外の世界を見て過ごした
或る日 彼は突然現れて
わたしを外へ連れ出そうとした
泣きながら逃げ回ると
追いかける彼の姿が消えた
わたしは窓辺に棲んでいた
彼は迎えに来たと言った
それは聞き覚えのある声で
わたしは静かに消えていった
此の場所から離れても
わたしはわたしでいられる
自由に歩き回って
逢いに行ける
さみしくなったら
芍薬に顔を埋めて
ゆっくり吸い込んだら
笑っているのを感じる
初夏の季節
風で揺れるカーテン
まるで生まれ変わったような
暖かい夕暮れ