週に1度,無料塾のお手伝いをしている。

 お手伝いをするきっかけになったのは「みかづき」という小説を読んで,何かしらの力になれないかと感じたからだ。

 実際の現場を目にしてみると,自分が想像していたよりも普通の子供たちがごく当たり前に勉強をしているという印象を受けた。

 最近,ひとり親家庭では,子供たちが思うように勉強が出来ないとか,ろくにご飯も食べられないというような印象を与える宣伝が多いのだが,無料塾には,必ずしもそういう子供ばかりが来るのではない。経済的な問題だけではなく,毒親的な問題を抱える子供や,外国人の親を持つ子供など,様々な問題を抱える子供たちがいるのだ。それは,現代の日本が抱える問題が形を変えて子供たちに何かしらの影響を与えているともいえるのだと思う。

 ただ,時々お手伝いに来る一般の人や,大学のフィールドワーク的に参加する大学生の中には,それを変に誤解して捉えてしまうものもいる。それは,経済的に恵まれていない子供たちを助けたい,その実態に触れてどうにかしたいと考えるあまり,子供たちの多くがスマホを手にしていることを知ると,「経済的に恵まれていない子供がスマホを持っているなんて贅沢だ」とか,「もっと恵まれていない子供たちのことを考えて行動すべきだ」と考えてしまうものもいるということだ。

 無料塾という存在が徐々に広まる中で,必ずしも経済的に恵まれていない子供の支援だけを担うばかりがその役目ではないということを理解してほしいと考えてしまう今日この頃だ。