明日への扉 | 人は財産なり

明日への扉

ずっと今まで、外に出たくない時は、家で楽に過ごせばいいと思ってた。

それが1週間であれ、1ヶ月であれ…

人付き合いがあまり得意では無くて、会話もそんなに上手くはなく、どちらかというと回りに頼ってばかりで…

何でも理由を付けて家にこもってればいい。心が楽だ。気持ちが楽だ。

家にこもってれば、自分は何も変わる事は無い。

だから強制的に外に出ていかなけばいけない仕事は、どこか好きだ。僕を外に出してくれる。

逆に何も無い日は、殆ど外に出ない。朝焼けが好きだ。昼間の澄んだ青空が好きだ。もちろん夕焼けも好きだ。

なのに、一人理由も無ければ外に出られない。全く出ないわけじゃない。でも、家の近所に出歩く時でさえも、どこか気が重くて仕方がない。

だから自分が好きになれない。

すれ違う人が何も言わずに通り過ぎれば、どこか安心しているんだ。知り合いと話す時は沈黙に押し潰されて、何も言えなくなるんだ。

言いたい事なんて、もちろんはっきりと言えやしない。

だから人との関わりが無い自分の部屋は、特別だ。落ち着く。安心する。

でも、いざ外に出ていけば、人と話しをすればどうだ。

何でも愛想良く返してくれるお好み焼き屋のおばさん。宴会で笑わせてくれる仕事仲間。外に出れば、悪魔でも自分に目を向けないといけなくなる。人と関わると、何かしら自分に影響をもたらす。あのお好み焼き屋のおばちゃんに比べて自分はどうだ。あの仕事仲間に比べて自分はどうだ。

まだまだ成長しないといけない部分がありそうだ。

僕は今、この人達のために何が出来る。

外に出れば、必ず発見がある。もしくは何かを再確認する。

家にこもっていればどうだ。全てに目を閉じているのではないか。僕は最近、そういう気がしてならない。