花火
一人 愛犬と夜の散歩道
夏の綺麗な星空を眺めて歩く
星も 自分と一緒に動いてるように見えた
なんだか気分も弾んで 笑顔がこぼれる
その時 火薬の弾ける音がした
振り向いて見ると 家族連れが庭で花火をしている
みんな花火を囲って 楽しそうだ
私はその様子をしばらく眺めてから また星空を見上げて歩き出した
「もう夏かぁ~」
ここ数年 夏なんか全く意識していなかったように思う
仕事に人間関係に精一杯だった
しばらく実家にも帰っていない
私は お金だけコツコツ溜めて それで一体この先どうしようというのか
その時 私の頭上の夜空を ふっとほうき星がかすめていった