「あの私立恵比寿中学とNegiccoのジョイントライブ、エビネギが帰ってきた!今回は東京と新潟の2都市開催!」という触れ込みで3本のライブが組まれた今回のエビネギジョイントライブ。
 
以下が私の参加状況となる。
 
①エビネギ2(ZEPP TOKYO)→行った。ブログ投稿済み。
 
②エビネギ3(新潟県民会館)→行かなかった。後日動画サイトでその模様を少しずつ視聴。自分がエビ中の存在を知ったのは2年前のエビネギのときだった。以後ずっと客観的なポジションからエビ中のことを見ていた。そんな自分でさえもこのライブのアンコールには気持ちを激しく揺れ動かされた。仕事合間のランチタイム(@サイゼリア)にスマホを見ながら、涙がこぼれそうになった。
 
③エビネギ the FINAL(ZEPP TOKYO)→今回はこちらについて。「~二次会と打ち上げのあいだ~」という副題がつけられており、カラオケセットで色々マニアックにやるらしい。
 
エビネギ開催が決まった昨年11月、ニコニコ生放送で特番が放送された。エビネギ9人が出演してのトーク番組。最初は相変わらずお互い人見知り感があり、どこかぎこちなかったが、徐々に場はなごんでいった。番組終盤、NegiccoリーダーNao☆ちゃんが腕相撲めっちゃ強いという話になる。Nao☆ vs エビ中6人による腕相撲対決が始まり、Nao☆さん、エビ中のヤングな6人を「うりゃ^^」「うりゃ^^」「うりゃ^^」「うりゃ^^」「うりゃ^^」「うりゃ^^」とあっという間になぎ倒していった。
 
面白すぎる絵面であった。
 
今回のライブも、そんなNao☆ちゃんを軸に面白すぎる絵面が展開されるのだろう。そんな期待をもって、チケットを入手したのだった。
 
 
当日。開演20分ほど前にお台場ZEPP TOKYOに到着した。今回は指定席。1階15列目ど真ん中の良席だった。
 
ステージを見るとなるほどカラオケルームなセットが組まれている。中央に長いソファ席があり右側にカラオケボックスの扉と電話が設置されてあった。
 
おととしの夏にネギッコがやったカラオケ企画に雰囲気が似てるなと思った。あの時のネギッコ3人は私服だった。円形の会場で、自分の席の正面にはNao☆ちゃんがいた。ショート丈ワンピのなおちゃん、かわいかった。なおちゃん、かわいいよ、なおちゃん。なおちゃんは、ロン毛(となおちゃんは呼ぶ)の時もかわいいが、ポニテ(ポニーテール)やツインテ(ツインテール)の時さらにかわいくなる。
 
2017/07/20 「ネギのカラオケ」の思い出
 
定刻になり、壇上のスクリーンに私服のエビネギ8人が映し出された。宴会をやっている。場所はネギッコファンにはおなじみ新潟市内の居酒屋「喜ぐち」の座敷のようだ。『エビネギ the FINAL~二次会と打ち上げのあいだ~』と副題されたこの日のライブであったが、「打ち上げ」と「二次会」という言葉の定義がよく分からなくなった。まあそれはよいとして、柏木ひなたちゃんが見えた。4日前ZEPP TOKYOでのライブのとき、自分が熱い父兄目線をそそいだエビ中メンバーだ。しかし今回の映像を見て「おや、この子は……」と父兄目線とはまた別の熱視線が注がれた。ツインテ・ショート丈ワンピのメンバーだった。
 
宴会を終え、8人が「じゃあカラオケ行こっかー」「行こう!」と盛り上がり、喜ぐちをあとにする。そして「いやいや着いたね、カラオケボックス」とスクリーンの私服そのままの8人がステージ右手の扉から登場した。ネギッコの3人を見るのは90回目なので安定のかわいさだ。エビ中を見るのは2回目。メンバーもだいぶ覚えてきた。今日のひなたちゃんはずいぶんカラフルなジャージチックな服を着ている。スーパーハイセンスなのかマイルドヤンキーなのか、ミドルエイジな自分には判別不能だった。
 
「なんかお客さんが前に見えるね。不思議なカラオケルームだね」などの小芝居が展開され、わちゃわちゃと電話越しに八者八様のドリンクを注文。しばらくして店員くまさん(ネギッコ事務所社長)が現れ、無言でテーブルにドリンクを並べたのち、乾杯となった。
 
「1曲目はエビとネギにちなんだ曲にしよー!」「じゃああれだね。あれ」「うん、あれしかないね」「せーの、『きらきら武士』!」。エビネギのどちらにもオリジナル楽曲を提供しているレキシ(池ちゃん)の曲。音源はジョイサウンドのチープなカラオケ音。「これは、エビネギメンバーが自分たちが好きな歌をうたって、そんな女子会カラオケをただ傍観するだけのまじマニアックな会になるのかもしれない……」としばし固まったオープニングだった。
 
ナタリーさんより
 
『きらきら武士』が終わり、エビネギ8人自己紹介。まだうろ覚えのエビ中メンバーの名前を再確認だ。ツインテ・ショート丈ワンピの子の番になった。
 
「エビ中最年少、中山莉子です!」
 
「ひぇーっ、最年少!やばい!いくつだ?14才とかではないよな?」と一人あたふたした。各種ドルヲタ北村さん(仮)が「ひひひ、なんだ、みのるさんも結局同類じゃないですか」とほくそ笑む姿が思い浮かび、身震いがした。
 
1曲目はさておき、2曲目以降はエビとネギの曲をそれぞれスワップして歌うという安心の展開になった。
 
 
以下の曲がとくに印象に残っている。
 
■楽園の余韻(オリジナル:Negicco) / 歌:私立恵比寿中学
 
ネギッコSide-B connieさん曲。レアすぎる選曲にネギヲタからどよめきが起きた。自分がライブで聴くのは2016年3月、ネギッコを初めて見た『矛盾、はじめました。』のリリースイベント以来だ。萌え萌えネコ感がエビ中の5人にとてもはまっていた。
 
 
■ アンタ(オリジナル:エビ中 スナックのママと流し) / 歌:真山りか×Nao☆
 
エビ中の演歌デュエットナンバー。1982年のヒット曲『3年目の浮気』のオマージュと思われる。真山さんがスナックのママ役で、Nao☆ちゃんが流しの男性役。流しのNao☆はこのスナックの常連で、真山ママとズブズブの関係らしい。真山ママは時代の流れを受け、お店にレーザーディスクカラオケを導入した模様。行きつけの店でさえレーザーカラオケを導入し、流しとしての仕事が奪われていくことを目の当たりにしたNao☆。ひどく動揺し、ある決心をする。「今までほんと、おおきにな」とこれまでのツケをすべて支払い、店を出る。「どういうこと?あんた!あんたー!」という真山ママの言葉を背にNao☆は、カラオケボックスのドアの向こうに消えたのだった。
 
Nao☆ちゃんは1分ほどステージから消えた後、シラーとカラオケルームに戻ってきた。エビ中はそんな芝居チックな要素もあったりすることを知り、「ネギッコさんだとなおちゃんだけがこっち(エビ中)の匂いがする」とエビ中メンバーが言っていた意味を垣間見ることができた。
 
そしてこの日エビ中メンバーは、Nao☆ちゃんが繰り出すギャグに臨機応変に対応していた。
 
Nao☆「そんな」エビ中「バナナ!」
 
 
なお画伯のネギッコスタンプと
さすがツボを押さえているナタリーさん
 
 
Nao☆「えぃ!(と飛び跳ねて、席に座る)」エビ中「うわっ!(と席から飛び跳ねる)」など、その様子をNegiccoかえぽんちゃは微笑ましい表情でながめていた。
 
 
絶妙に突っ込むナタリーさん
 
 

■ともだちがいない!(オリジナル:Negicco)/ 歌:中山莉子
 
青春感が激エモかった。
 
 
■ She's Gone(オリジナル:Negicco)/歌: 安本彩花
 
安本さんの優しい歌い方がとてもよく合っていた。ぽんちゃとの姉妹感がさらに深まったように感じた。
 
 
■またあえるかな(オリジナル:エビ中 安本彩花)/ 歌: 小林歌穂
 
ピュアな詞と歌声がまばゆくて、この日一番心奪われた。自分に失われたであろう何かがこの曲では希望を持ってキラキラと歌われていた。
 
ある人のことを思い出した。その人とはこの日のちょうど1年前ぐらいに出会い、そしてその人はその数ヶ月後にこの世から消えてしまった。「またあえるかな」なんて気持ちを自分がふたたび持つことなんてあるのだろうか、そんなことを考えながらこの歌に聞き入った。
 
曲後、ぽんちゃが「タワレコでこの曲のライブ映像が流れていたのをたまたま見て、それに引き込まれてエビ中ファンになった」と言っていた。この曲には良い曲という以上に、人を引き込む何かがあるのかもしれない。
 
 
■エビネギ・オーライ! / 私立恵比寿中学×Negicco
 
本編最後に歌われたconnieさん作の2年前のエビネギテーマ曲。とても好きな曲だったので、あのとき限りでなく今回あらためて歌われて、とても嬉しかった。
 
 
■アンコール
 
カラオケなので、「アンコール!アンコール!」のかわりに「延長!延長!」コールが客席から沸き上がった。「ネギのカラオケ」のときもそうだったなと思い出した。
 
8人登場。ここからは私服からお着替えして、エビネギそれぞれの衣装に。そしてこの3日間ではじめてのNegiccoによる『ねぇバーディア』、エビ中による『頑張ってる途中』が歌われ、最後はエビネギ8人による今回のテーマソング『ベイビィ・エビネギ・ポップ!』で終演となった。
 
楽しかった。
 
 
■終演後
 
会場を出て、駅へと向かう階段を登った。踊り場を折り返したところで下を見ると、北村さん(仮)の頭部が見えた。北村さんからは開演前に「グッズは買わないのですか?!」という質問DMをもらっていた。「買いません」と返信したのち、即座にスマホを機内モードに切り替え、放置したままだった。
 
階段を登った通路の突き当たりで北村さんを待つことにした。
 
1分後、突っ立っている僕の存在に目もくれず北村さんは前を通り過ぎていった。後ろから近づき「北村さん、今、僕のこと無視したでしょ?」と声をかけた。北村さんは「うぉ、みのるさん!まったく気づきませんでした!待っててくれたんですか!?」と腰を抜かした。「当たり前じゃないですか」と答え、ふたり駅へと向かった。
 
北村さんは各種ドルヲタではあるが、いわゆるDDではない。でもアイドルのことは大体なんでも知っていて、かねてから「エビ中は重要グループです。曲も良いし、私はひなた神推しだし、みのるさんもぜひ聴くべきです!」と教えを受けていた。しかしそんな北村さんでさえ「いやー、今日のエビ中は選曲がほんとにマニアックでした。知らない曲ばかりでした。悔しいです! ゆっくり見たくて2階の指定席を取ったのに、今日は1階も最後のほうまでほとんど座ったままだったし……、その点も悔しいです!ダブルで悔しいです、悔しいです!」と言い、地団駄を踏んだ。
 
「まあ北村さんが悔しいのはいつものこととして、エビ中、そんなにマニアックだったんですねぇ。僕は元々知らないので、マニアック度とか分からなかったんですが、演歌のデュエット曲、あれはウケました。あとぽんちゃがエビ中を好きになったって言ってた曲がすごく良かったです」
 
「あーなんかありましたね。ぽーちゃんが歌ってた曲ですね。まあ私はひなた神推しですがね」
 
「あぁ、ひなたちゃん、かわいいですよね。でもじつは今日ほかにエビ中推しメンができたかもしれません」
 
「おや、誰ですか?!」
 
「えっと……、(エビ中最年少)中山莉子ちゃんです」
 
「えーーー!!うそでしょ!そんなバカな!」
 
北村さんが驚くことは予想していたけど、なぜそこまでびっくりたまげるのかよく分からなかったので、「なぜそこまでびっくりたまげるのですか?」と訊いてみた。
 
「だってこの前はひなたが良いと言ってたじゃないですか?!私はひなた神推しですよ!」
 
「んー、なんか今日最初の映像見て、ステージに登場したときから、なんか中山莉子ちゃん、かわいいなと思っちゃったんです」
 
「はっはー、さてはみのるさん、りったんのツインテとショート丈ワンピに惹かれましたね。ずばりそうでしょう!」
 
「ぎくっ!」
 
左からぽーちゃんと、ツインテやばいかわいい三人衆
 
 
「みのるさんは、元ルネメンもいつの間にかまいにゃ(南端まいな)推しになってるし、ネギッコもなおちゃんのことも大好きとか言ってるし、ツインテが似合う女子ばっかじゃないですか。りったんはエビ中で最年少、たしか18才ですよね。みのるさん、星野みちる(33)が好きとかはじつはカモフラージュで、ずばり実はロ○○○なんでしょう!」
 
「ぎくっ!ぎくっ!みちるさんのことが好きなのはカモフラージュなんかじゃありません!エビ中も、北村さんに習って、やっぱひなたちゃん推しにしときます!」
 
「いやいや、私の言葉など気にする必要はないのです。自分の気持ちに素直に従えばよいのです。なすがままです。Let it beです」
 
「おぉ、ずうとうびですね」
 
「40年前のギャグ言うのやめてください!ちっとも面白くありません!座布団取り上げますよ!」
 
「うまい。山田隆夫(※)を絡めるとはさすが北村さん、わが師匠」(※元ずうとるび、現笑点)
 
「これぐらいの突っ込み、私には朝飯前です。なめないでください! まあ私はひなた神推し、みのるさんはりったん推し。それでいいじゃないですか。新しい世界の扉を開くことが、なによりも大事なのです!」
 
「なるほど、師匠。貴重なお言葉ありがとうございます。ではさようなら」北村さんにそう告げて、新宿で電車を降りた。北村さんはそのまま電車に乗って川越へ帰って行ってしまった。「北村さんとまた会えるかな、握手ぐらいしとけばよかったかな」と少し名残惜しく思った。
 
2分後、「みのるさんが良いと言っていた曲はこれですね!」と、黄色い電車に乗り換えた自分のスマホに、北村さんがDMを送ってきた。「たぶんそうです。ありがとうございます。ではさようなら」と返信し、DMに張られたアップルミュージックのリンク先を開き、『またあえるかな』を聴いてみた。また色々な思いを頭によぎらせながら、その曲が入っている『エビ中のユニットアルバム 青年館盤』をそのまま聴いた。
 
 
しばらくして住まいのある駅に着いた。腹が減っていた。22時すぎ。晩御飯は食べていなかったが、がっつり食うには微妙な時間だ。こんなとき頼りなる場所、それはもちろん富士そばだ! 駅北口の富士そばへ向かった。自分は基本保守的なのでいつものようにいつもの『特選富士そば』を食べるつもりでいたのだが、店のドアを見て、おやっ?と思った。
 
豊橋風カレーうどんも衝撃的
 
富士そばには、山盛りフライドポテトが載せられたそば・うどんがあることは知っていた。保守的なのでそれをトライしてみようと思ったことはなかったのだが、それについて熱く語っていたブログ先輩Rさんの文章を拝読し、食べてみたいと思うようになっていたのだ。だがその頃にはそれは富士そばのメニューからは消えていた。しかし今回突然現れた『ポテトチップスそば・うどん』。「フライドポテトがのったものとはまた別物なのだろうか?」「かけそば・うどんにポテトチップのせるってアリなのか?」と疑問符が頭を駆け巡った。試しに食べてみたいけど、でもしかし、夜の10時過ぎにポテチ & 素うどんorそばを食べるなんてアンヘルシー極まりないという結論に達し、券売機にコインを入れいつもの『特選富士そば』のボタンを押そうとした。
 
新しい世界の扉を開くことが、なによりも大事なのです!」
 
北村さんの言葉がフラッシュバックし、その言葉の強さが僕の人差指を『ポテトチップスそば・うどん』のボタンへと向かわせた。
 
カウンターへ行き、店員さんに「うどん、ネギ多めでお願いします」と告げ、チケットを渡した。
 
「はい、ポテチのうどんですね。ポテト揚げるのに10分ぐらいかかりますので、しばらくお待ちください」と店員さん。
 
「はいー」と何も考えず答えカウンターに背を向けたが、店員さんの言葉を反芻し、しばらく固まった。「ポテトを揚げる??? 市販のポテトチップスを載せるだけじゃないんだ!!!しかも10分って……。んー、やっぱ特選富士に替えようかな……」と考えた。でもとくに急いで帰る用事もないので、まあいいかと待つことにした。10分もかからず、約5分後にそれは出てきた。
 
 
富士そば特有の酸味のあるダシがポテチを湿らせ、そのふやけた感じが何とも新感覚だった。「ポテトチップス~富士そばダシ味~」はわりと普通にうまかった。そしてそのときヘッドフォンに演歌が流れてきた。つい先ほどZEPP TOKYOで聴いたエビ中の『アンタ』だった。なんて素晴らしいタイミングなんだろう、やはり富士そばには演歌がよく合う、そう思った。レコーディング音源の女性ボーカルはアニメチックな歌声(廣田あいかさん:2018年エビ中から転校)で、先ほど聞いた真山さんの声とはずいぶん違っていた。Nao☆ちゃんが歌っていた男性パートに入ったところで、ポテチうどんをブッと吹き出しそうになった。「誰だよ、このエビ中メンバー!? リアルに男じゃねえか!」とその正体を探るべくスマホで調査した。プロデューサーのヒャダインさんだった。エビ中、なんでもありなんだなと思った。
 
 
永遠に中学生な女性アイドルなのに演歌。永遠に中学生な女性アイドルなのに、男性プロデューサーがデュエット(ネギッコもconnieさん歌ってます)で絡む。富士そば・うどんなのに、ポテチが絡む。
 
世界は広い。北村さんの言葉を信じて新しい世界の扉を開けてみよう。僕は、エビ中では中山莉子ちゃんを推していこう。そう決心した瞬間だった。
 
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中山莉子さん(ナタリーさんより)