「Negiccoにとって県民は特別な場所」というSSさんの言葉に背中を押され、新潟県民会館へ行くことを決めた。

2回目の新潟市。ひと月前にNEGi FESで来たときは、岩鬼さんに会ったぐらいで、ゆっくりと市内を巡る時間はなかった。
お財布事情は厳しかったが、行くと決めたら、ネギッコの新潟をじっくり堪能したかった。日帰りではなく、1泊2日。新宿からの往復バスと宿代で、合計8,300円という、おそらくここが限界最安値プランを組むことに成功した。

11月11日午前7時半に新宿からバスに乗り、午後2時ごろ、新潟駅南口に到着。南口から万代口へ向かう途中、Negicco事務所の熊倉社長がいた。思わぬお出迎え、とても嬉しかった。
 

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■新潟のほほん紀行 前編

今回は自分にしては珍しく、ネギ友さんと待ち合わせ。駅から歩いて、万代橋を渡り、古町商店街へ。「あぶさん」らしき人が立っている場所で、前日入りしていたMさんは待ってくれていた。

Mさんはネギファンであるとともに、広島カープの大ファン。元々は「永射投手ご逝去」→「クラウンライターライオンズ」話や、「上田監督ご逝去」→「日本シリーズ ヤクルト対阪急 1時間19分抗議事件」話など、野球ネタオンリーでツイッターで繋がっていた。しかし今年の夏、ネギッコ特典会で、SSさんを通じて、お互い「あなたが、あのツイートの!」とリアル対面した方だった。

Mさんはもう7〜8回、新潟に来たことがあり、市内にも詳しいので、開演までの時間をすべて委ねることにした。
「まあとりあえず県民会館の物販の様子、見に行きますか。その途中に白山神社もありますし」と上古町商店街を歩いていった。

「なんかやっぱりすごく趣きがあって、素敵な町並みですねー」
「でしょ。自転車レンタルすれば、ほんといろんなところ行けますよ。まあ景浦が育った町ですからね」
「えっ、あぶさん、新潟出身なんですか?!」
「そうですよ。高校までは新潟です。あの人は酒飲みだから、甲子園予選決勝にも二日酔いで行って、監督がこれはさすがに試合には出せん、となったんですけど、最後に代打で出てきて、逆転ホームラン打ったんです。でも、ダイヤモンド回ってる途中で、ゲロ吐いて、酒飲んでたのがバレて、甲子園行けなかったんですよねー」
など、ご当地話を聞く。

「県民会館、もうそこですけど、こっち通っていきましょう」と白山公園へ案内される。

北方文化博物館と同様、白山公園もとても素敵な場所だった。11月、紅葉が美くしくて、一番いい季節に来たのかもなーと思った。かえぽが大好きな場所。この公園でひとりポーっとベンチに座って、お湯のみを両手に包んでお茶を飲んでいるかえぽを想像してみた。
白山公園に佇む楓さん。可憐だった。
「紅葉」という名前だと画数が良くないから「楓」になったとラジオ「ネギStyle」で話していたのを思い出した。「楓」で良かったと思う。この素敵な公園には、季節が巡るだけでいい。事件やサスペンスはいらない。

 
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県民会館の物販はすでに長蛇の列だった。Nao☆ちゃんがデザインしたキーホルダーを買いたいと思ってはいた。でも売り切れる可能性は高い。到着前から「後日、再販されるだろう」と希望的観測を立てていた。Mさんも同じ考えだったので、県民会館を出て、町を案内してもらうことにした。

公園の階段で、今日はあまり爽やかでない風が吹いてきた。マスクをしている男性。「あれ?この人は……」と最初ちょっと判断がつかなかったけど、マスクを取ったそのお顔は、やはりYさんだった。風邪をひいたのか、なんだか具合が悪そう。ネギッコツアーで全国各地を飛び回った疲れが出たのかもしれない。「物販、もう結構並んでたよー」と軽くお話して、お互い逆の方向へ向かった。

「Yさん、あんな感じでいつも偶然ネギネギするんですよ」とMさんに話した。
「まあ、会う人とは、なぜかそうなりますよね」とMさん。

そのあと案内してもらったネギファン御用達のお店「ヒッコリースリートラベラーズ」でも、ボーダーシャツを入念に品定めしているHさんにお会いした。

「腹、減りました」と言うと、Mさんは「じゃあメシも食えるカフェへ」と、古町商店街の裏通りに佇む、とあるお店へ案内してくれた。

目がまん丸のかわいい黒猫がいる、小ぢんまりとした、カフェのような喫茶店のようなお店。

Mさんは店に入るや、マスターさんと「お久しぶりでーす」「あー、どうもお久しぶりー」とふつうに会話した。自分には絶対にできないこと。「なじみの店があるなんて、すげー!」とリスペクト。
壁にはネギッコの縦長ポスターがふつうに貼ってあり、まず感動。
 
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「今日はネギッコ、県民なんです」という話になる。
マスターは「あー、クマちゃん、報われてホントよかったよねー」とお話される。旧知の仲らしい。
しかしマスター、「明日、馬場ふみかちゃん、見に行ってよー。トークショーあるんだよ。ふみかちゃんはねー、小さい頃から知ってて、お神輿に乗せてあげたりしてたんだよー」と、やたらと馬場ふみかちゃん推し。
Mさん「ぼくは今晩、帰るんですけど、こちらは明日まで新潟」と、さりげなく自分にパス。マスターがトークショーのチラシを見せてくれる。定員80名。天下のグラビアアイドルも、地道な活動をやってるんだなーと思った。間近で見れるのかとやや興味をひかれた。馬場ふみかちゃんのことは、好きだ、確実に好きだ。ネギッコには内緒で、ふみかちゃんDVD付きのプレイボーイを買ったこともある。しかし今回は「はいー、行けそうだったら、行きます」と適当にお返事。マスター「おわんの店長がよろしく言ってた、と伝えといてねー」。元々はおわん(仮)というお店だったらしい。

「こうハサミを入れて、身を出すんだけど、適当につまんどいて」と、「亀の手」というアサリに似た味の珍味を出してくれ、その30〜40分後ぐらいに「特別にネギ入れといたよ」と、注文したトマトのパスタを出してくれた。「うちはコーヒーがメインで、フードは適当だけどね」と言いつつ、厚切りベーコンの燻された香りとネギが絶妙に絡み合った、めちゃ美味の一品だった。
 
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カウンターに座っていた地元の若いカップルが、「ネギッコ、大人っぽい曲もあっていいですよねー。がんばってるし。私の妹、楓さんと同じ中高だったんですよー」とあまりに地元な話に、またも感動、を通り越し驚愕。
もうこのお店だけで新潟の雰囲気と、ネギッコの新潟を満喫できた感じだった。

マスターには、馬場ふみかちゃんのお神輿の話を3度ほどされ、帰り際に「明日、おわんの親父がよろしく言ってた、と伝えてね」と、こちらも合計で4度目の念押しをされたところで店を出た。
 
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1週間前に売り切れてたらしいですよ、マスター
 
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■ネギッコの思い出@新潟県民会館

県民会館に入った。
自分の地元にある大きなホールを思い出した。コンサートで東京からやってくるスターを見に行く場所。そんな感覚を小さいころから持っていた。「ネギッコにとって県民は特別な場所」という意味が、なんとなく分かったような気がした。

ステージの大スクリーンには、「Three Never Give Up Girls!!! 」という文字が映し出されていた。Negiccoの魂を表す言葉。自分にとっても失われていた何かを掘り起こしてくれた言葉だった。

前から6列目、ぽんちゃサイド。良い席。席に座って、スマホをいじり、前回ネギッコ厚木ライブのブログの文章を整えた。自分なりの宿題として、県民までには間に合わせたいと思っていた。写真アップまではできず未完成だったけど、開演10分前に投稿して、始まりに備えた。

18時、「パーティーについて」がかかり、「どひゃーっ!」とひっくり返る。ここではインストバージョンだったけど、広島のセットリストに入っていて、死ぬほど羨ましく思った曲。
スクリーンには「ネギの産地でこんにちネギネギ2」ツアーのフラッグがまず映し出された。そして福島から順に、全7公演での3人の姿と、会場の模様。自分が行った会場が映し出され、早くも目頭が熱くなった。
今日はかえぽもステージに立つ。やはり、この県民会館が、このツアーのファイナルでもあるんだと思った。

映像が終わり、「Make Up Prelude」が流れる。スクリーンの後ろに3人のシルエットが見え、いつも以上にワクワク感が高まりだす。

スクリーンが上がり、3人の姿が見えた。ぽんちゃがいて、Nao☆ちゃんがいて、そして、かえぽがいた。
今日のかえぽは、髪を後ろに結び、耳を出していて、凛としたそのお顔立ちがとても綺麗だった。
なおちゃん、ぽんちゃ2人でのステージも、楽しくて、良いライブだった。でもやっぱりこの3人がそろったステージ、これが見たかったんだと改めて実感した。

1曲目「パーティーについて」。インストでひと回しあっただけに、再度「どひゃー!」とひっくり返った。
ライブで一番聴きたかった曲。YouTubeのライブ動画で「パーティーについて」を聴いて、ぼくはNegiccoに心奪われた。当時からのファンしか体験できなかった曲。自分がファンになってからは、もうやってはくれないのだろうと思っていた。
今日は8人編成のストリングスがいて、Schroeder-Headzのシュンスケさんもピアノで伴奏している。それ以外は、いつものカラオケだけど、ネギの産地ツアーの時とはまるで違う。生バンドが演奏しているような迫力。でもこの曲は、バンドでは決して再現できない正確無比なドラムマシンのウネりが、曲を支配している。今日のドラムはconnieさんだ、と思った。完璧な「パーティーについて」に酔いしれた。

2曲目「ネガティヴ・ガールズ!」。フルサイズでのバージョン。この曲もストリングスが入ることにより、さらに完璧なものになる。その世代なので、感慨もひとしお。
なおちゃんの「皆さん、いつ盛りあがるの?!」も、もちろん本気モード。こっちもめいっぱいの「今でしょ!」で返した。
すでに最高だった。やはり県民は特別だった。大好きなこの2曲を完璧な形で聴けただけでもう十分、ここで帰ってもいいかもと冗談まじりだけど、ちらりと思った。

ぽんちゃ「みなさーん、こんばんネギネギ!Negiccoの」
「Nao☆です!」
「Meguです!」
「Kaedeです!」

かえぽが戻ってきたことを実感させる自己紹介。かえぽに一際大きな声援が送られた。
そして今回ゲスト参加の「ネギストリングス!」「渡辺シュンスケさん!」が紹介される。
「おなじみネギホーンズ!」と、ここで陽気な3人組も登場。

3曲目「RELISH」。ゴージャスなフルバンドでの生演奏感が強まり、カラオケだけど、タメの効いたドラムとベースの音が気持ち良かった。

続いて「新しい恋のうた」。またconnieさんのドラムがうねり出す。この曲も、バンドではなく、connieさんのドラムマシンで聴きたい曲だった。
間奏で、舞台で輪になり踊る3人に合わせて、ストリングスが目眩く音楽の世界をさらに引き立てる。心配だったかえぽも、声がよく出ていて、なんだか絶好調な感じ。ちょっと控えめな「やっと言ったなこいつ、もう離れないから」も聞けた。完璧だった。
またここで、「もう帰ってもいいかも〜」とちらりと思った。

5曲目、今回のアレンジを担当している長谷さん作曲の「カナールの窓辺」。この曲を聴くのは、このひと月で5回目。ずっと良かった。そして今回、長谷さん渾身のドリーミーなアレンジで、最良の「カナールの窓辺」が聴けた。

6曲目、ピアノソロで始まった「土曜の夜は」。弾き語りかなと思ったら、おそらくイヤーモニターでクリック音が鳴っているのだろう、途中から通常通りバンドの音が入ってきた。今回はまえっちのトロンボーンのかわりに、ストリングス。豪華な装飾と、新しい装いで歌う3人を見て、舞踏会に来ているような気持ちになった。

「土曜の夜は」が終わり、「では座りましょうか」という言葉で、着席。
ぽんちゃの「イスがあるって?」というフリを受け、「いーっすね」と、この日は控えめにNao☆ちゃんギャグ。

衣装と装飾の話になる。グレーのシックな新しい衣装。天井から吊り下げられたシャンデリアがとても豪華。背景は、赤のような紫のようなビロード地。本当に舞踏会のような雰囲気。3人の足元、黒い床には「Negicco」の白文字。ここだけがロックな感じだった。

「どう、新しい衣装?」と聞くぽんちゃ。
「めぐー、かわいいよー、めぐー!」と下仁田で間近で聞いて以来、耳からこびりついて離れないコールが、今日は会場全体から発される。

「新潟、すごく緊張するんです!」となおちゃん。「もう、この2時間ぐらい、ずっと言ってる」とかえぽが冷静に突っ込む。今日はちょっとよそゆきな感じだったけど、やはり展開されるネギッコワールド。

「ではここからはアコースティックコーナーで」と、ピアノとストリングスをバックに「Falling Stars」と「恋のEXPRESS TRAIN」。伸びやかな3人の歌声。以前より大人な歌声になっていることに気づかされた。

曲が終わり、「この場所と演奏の美しさに酔いしれて、歌の途中で気を失いそうになっちゃった、えへへ」となおちゃん。

「1000%の片想い」、「クリームソーダLove」、「君といる街」。ピアノバックをメインに歌われたキャンディーポップな3曲もかわいかった。

「くちびるにメロディ」でバンドサウンドに戻る。

しばしMCタイム。「新潟と県外から来た人の割合、半分ぐらいですねー」と手を挙げさせて、客席を見渡す。「新潟巡りしてくださいね。何か食べましたか?」という質問に「カレー!」の声が多く飛ぶ。「とうよこのラーメン」という声に、なおちゃん「おっ、わかってる〜」と反応。チェックしてみようと思った。

「ではここからは皆さん立ちましょうか! トリプル! ワンダーランドーー!!!」。ネギッコディスコタイムの始まりだ!と盛り上がる。
落ちサビのあと、かえぽ、「県民いくぞー!!!」と特別な時にしか出ない、気合の入ったシャウト。会場もさらに盛り上がる。

「さよならミュージック」。下仁田ではこーせーさんのサックスが印象的だったサビ始まりあとの間奏は、今日はストリングス。豪華壮麗だった。
ぽんちゃラップのあとの「かえぽどうよ?!」に、かえぽ、まさかの「嬉しすぎてさいこー!!!」と叫ぶ。まさに最高の「さよならMusic」だった。

「ともたちがいない」。ようやく乗り方が分かってきたこの曲。3人の熱いボーカルがたまらなかった。

「今年は早かったですねー。あっという間でした」とMC。「3ヶ月ぐらいしか経ってない感覚」と話す。たしかに自分にとってもあっという間だった。苗場でいったん区切りがついて、年末だったけど「愛、かましたいの」のリリイベからこの日まで、ずっとネギッコを追っかけていた感覚。なにかを期待させる前振りでの、今回の大きな発表は「来年2月6日にシングル発表します!」だった。

「ではラストスパート行きますよ!」とぽんちゃ。「あぁー、この言葉が来ると、ほんとすぐ終わるんだよなー」と寂しくなったが、「ねぇバーディア」でまず盛り上がる。

そして「恋のシャナナナ」。超絶かっこいい間奏のあと、「Going on!」で「パーン!」と音がして、緑色と金色のテープが会場に放たれた。
 
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Tパレツイッターより
 
落ちてくる緑色のテープをつかんだ。テープには「Never Give Up Girls」と書かれてあった。Zepp DiverCityのときのテープはクシャクシャになって、どこかへ行ってしまった。今回のは大事にしようと思い、シワがつかないようにクルクルと指に巻いた。

「圧倒的なスタイル」。展開に入り、「みんな歌って!」とぽんちゃ。「まわりの声にー」で自分は早々に歌うのをやめた。歌い始めたら、泣きそうになった。このあとはラインダンス。隣の人に挨拶せねばだから、泣いてたら恥ずかしいと思った。両隣に軽く会釈して、やや落ち着いたまま、ラインダンスした。

本編最後の曲は「光のシュプール」
間奏でのピアノが軽やかで気持ちよく、ストリングスがこの曲の荘厳さをさらに引き立ててくれた。史上最高の「光のシュプール」だった。

本編が終わり、トイレへ。今日は「アンコール、ネギ!」を一緒にコールできなかった。会場を離れていたのは5分ぐらいだったと思うけど、ドアを開けたら「アンコール、ありがとうございまーす!」とちょうど3人が出てきたところだった。

今日は衣装の上からTシャツスタイルではなく、シックな装いのまま。
「私へ」をシュンスケさんのピアノの伴奏で、3人、しっとりと歌う。シュンスケさんのピアノは、高い音が儚くて、感情を押し殺したような淡々とした演奏が、終始とても素晴らしかった。

曲が終わり、3人が感謝の言葉をそれぞれ述べる。
かえぽの「皆さんの愛情に甘えすぎず、これからも頑張っていきます」という言葉が心に残った。
ぽんちゃは「今日はほんとにうれしー!これ、最高にうれしい時の顔だよ!」と満開の笑顔。でも今日のぽんちゃは最初に登場したときから、その目の下に「にゃんちゅう線」が炸裂していた。
なおちゃん、最後はいつものようにリーダーらしく、きちんと礼儀正しく、感謝を伝える。

そして「最後の曲です。愛は光」という言葉で、またピアノの儚い高音が刻まれ始める。
3人のハーモニーに狂いはなく、間奏ではいつものキーボードの音ではなく、ストリングスの深い音色が響いた。
背景には、星空のようにいくつもの光が輝く。この曲を聴くと、いつも太陽や月の、大きな光を思い出すけど、今日は散りばめられた小さな光が、新しい「愛は光」を体験させてくれた。
 
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Tパレツイッターより

客席はいつも通り、ネギライトを振るべきかどうか、最初のうちは迷いが見えたけど、皆さん、次第に胸の前で光をゆっくりと左右させ、落ちサビで前へ捧げた。
これもまた、史上最高の「愛は光」だった。

曲がおわり、ぽんちゃがバックのメンバーを紹介し、最後の挨拶。
笑顔の3人。「今日のネギッコ、みんな泣かないんだなー」と思い始めた矢先、なおちゃん、顔を上に向けて、口を「へ」の字にしだした。今にも子供みたいに両手をあげて「うえーん、うえーん」と大泣きしそうな感じだった。ぽんちゃが優しい笑顔で、なおちゃんの横にそっと寄り添っていった。

なおちゃんは涙をおさえ、最後の言葉を述べ、「以上、ネギッコでした。ありがとうございました!」と言って、3人は手を振りながら、下手側へと去って行った。

「県民は特別」という言葉を信じて、ここへ来て、本当に良かったと思った。
 
 
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■新潟のほほん紀行 後編

コンサートが終わり、Mさんと合流。「あさや」という飲み屋さんへ行く。前日に行った別のお店でおすすめされたとのこと。

店に入ると、飾り棚があって、ミラクルなコラボにまず歓喜。
 
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ネギッコとヤザワ、サイコー

Mさんは飲み屋慣れしていて、店員さんやカウンターで隣になった男性と気軽に話している。「すげー!」と思いつつ、地元の人とのネギッコの話を興味深く聞いた。
「ネギッコはやっぱり応援したくなるよねー」と男性。そのあとひとりで来た女性もカウンターに座り、同じことを言う。とある地元の金融機関で働いているという女性。「別の新潟のアイドルグループがうちの会社でCMやってくれてるけど、ネギッコは昔からネギ振ってがんばってたし、ネギッコが道を作ってくれたから、ほかのグループもあるわけだから、あんまり大きな声では言えないけど、やっぱり私もネギッコなんです」とのこと。

Mさんとふたりで熱いネギトークをしていると、たまにカウンターのかたや店員さんも話に加わり、興味深いことを言ってくれる。その後、どこかのスナックのちぃままらしき、和服姿のお姉さんが来店し、カウンターに座って、「ネギッコちゃんね、ほんとお顔ちっちゃくってね、かわいいわよね。でもわたしは『さどメタル』も好きよ」と新たなる新潟からの刺客を教えてくれた。
そろそろMさん、バスの時間ということでお勘定。カウンターの女性に「また新潟、来てくださいね」と言われ、「はい」と答え、10秒ほど見つめ合った。客観的に見ると勘違いの可能性が9割方、しかし主観的に自分はなにかを感じた。そして、なにかを忘れているような気がしたけど「では、また!」と店を出て、古町のアーケード入り口でMさんとさよならをした。
宿に着いて1時間後、「旅の恥はかき捨て。しまった、あれすりゃよかった、Lineだけでも〜(涙)」と後悔した。

翌朝。予定はとくに立てていなかった。カフェで軽く朝食を食べて、白山神社に行き、手を合わせた。
その後、白山公園を散策。白山公園創始者のかたの銅像。「ふーむ……。おい、キミ!しっかりしろ!」と叱ってくれそうな雰囲気だったので、1分ほどその前に立ち尽くしてみた。しかし黙して語らず、その心中を察することはできなかった。
 
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レルヒさんと同じ、なにかを感じる

 

その後、白山公園のベンチで1時間ほどぼーっとすごす。

県民会館からりゅーとぴあの周りを無意味に歩いて、万代橋方面へ向かった。

橋を渡って、河岸に降り、1時間半ほどベンチでぼーっとすごした。
 

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昼飯は決めていた。バスセンターのカレー。前回のNEGi FESのあとは売り切れだった。
バスセンターへ向かう途中、伊勢丹のところで、颯爽と歩く緑色の人に目がいった。
仮面ライダーV3。
「なぜだ?なぜなんだー?!」と思い、立ち止まって、その後ろ姿を見続けた。赤信号で立ち止まっているV3を、親子連れの小さな女の子も憧れのまなこで見つめる。お母さんにおねだりして、スマホでその後ろ姿を撮影。

そういえば昨日から感じていたけど、新潟の人たちは、車が来なくても、赤信号では絶対に横断歩道を渡らない。「なんて律儀で真面目な人たちなんだろう」と思っていたが、V3もやはりちゃんとしていた。

バスセンター。カレーはあった。直接カウンターで言うのかなと思っていたけど、自販機に「ネギ大盛り 30円」というボタンがあったので、購入した。
お店のお母さんに「上に乗せていいの?」と聞かれた。「はい」とふつうに答えると、「本当にいいの?」となぜか念押しされたので、また「はい」と答えた。お母さんは、カレーライスの上にネギを乗せる、乗せる、さらに乗せる。「そんなに乗せるんですかー!?」と今度はこっちが聞きたくなったけど、念願が達成されてうれしかった。
 
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駅に行って、万代口から南口への階段を登る。一回通りすぎたけど、やはり「旅の恥はかき捨て」と昨日学んだことを実践。昨日はスーツだった熊倉社長と一緒に写真を撮ってもらい、新潟にさよならをした。
 
 
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■あとがき
 
ネギッコのイベントはこれで50回目。ここが節目だと思っていた。
悲しいけれど、やはり終わりのときがやって来た。

この場所、この景色で、ネギッコへの思いを馳せるのはこれが最後。

残念ながらこれをもって自分は、俺は、ぼくは、私は!!!   (神奈川)川崎ネギッコ連合を脱退します。
 
次回からは(東京)杉並ネギッコ連合のひとりとして、ネギッコを見に行きます!
 
この週末、引っ越しをする(直線移動距離12km)。