【抱負を語る塩川新会頭】

 

 

 任期満了に伴う小諸商工会議所の役員改選で、前副会頭の塩川秀忠氏(57)が第23代目となる新会頭に就任した。

 塩川氏は、小諸市加増の大栄製作所の代表取締役社長。

 会頭任期は1日から3年間。

 

 会頭方針の3本柱は「連携」「DX」「教育」。
 

 「連携」は、行政や他地域、他団体と連携を強化し、小諸経済の活性化を目指す。

これまでも連携があったが、より太いパイプを作り推進する。

 大きな目的は市内の消費喚起。

連携を活用し、他地域からの人の呼び込みや、他地域への売り込みなどにつなげる考え。
 

 「DX」は、デジタル技術を活用してビジネスや日常生活などをより便利で豊かにする。

これからのデジタル社会を見据え、商工会議所が先頭に立って推進する。

これにより、市内事業者も取り入れやすい環境づくりを目指す。

 

 メタバース(仮想空間)など新たな技術の活用も、社会に先駆けて模索する。
 

 「教育」は、小諸の未来のために積極的に教育を支援する。

 これまで、小諸商工会議所では大きく目立った事業が無かった分野。

全国では、キャリア教育や子どもたちへの講演が行われており、前例に倣い研究する。

 背景は、地元で就職する人材育成の重要性や、小諸市内高校統合など。
 これらに加え、高地活用特別委員会と地産特別委員会を設置した。

 

 塩川会頭は「商工会議所は会員の会費で運営されているため、会員保護が第一となるが、そのために鎖国するのではなく、世間に広く出ていきたい」と話す。

 

 また、製糸工場「純水館」の創業などで知られる荒町の豪商で、小諸商工会議所初代会頭の小山久左衛門(1862─1918)の功績を踏まえ「盛んな商都小諸と呼ばれていた時代もあり、小諸を復興させていきたい」とし「現在は移住や起業などが増えており、昔と同じ良い波の時にやらなければという覚悟をもって取り組みたい」と抱負を語った。
 

◇  ◇
 塩川会頭は、小諸市出身、足利工業大学卒。

 他企業勤務を経て、各種ロールや機械装置の設計製作を手掛ける大栄製作所に入社。

 2005年に同社社長就任。

 商工会議所では、前期まで9年間の副会頭を務め、市内各種イベントや「コロナ禍」における事業者支援などに尽力。

 このほか、市教育委員(会頭就任に伴い辞任)など数多くの役職を担ってきた。

 趣味はゴルフとオートバイ。
 

 【このほかの役員改選や委員会構成などは後日掲載】