【排水している水を検査するため採取する場面】

 

【水の塩素濃度測定】

 

【緊急連絡管マンホールのふた】

 

 長野県企業局上田水道管理事務所と上田市上下水道局はこのほど、災害などで水道水の供給が困難になった場合「緊急連絡管を通して給水援助するための訓練」を、上田市内7カ所で行った。

 「新型コロナ」の影響で、合同訓練は2年ぶり。

 


 両者は給水援助協定を平成13年度に締結

普段は閉まっている緊急連絡管を開けることで、相互に給水できる施設が倉升、神畑、生田、福田、上田六中、小泉、仁古田の7箇所にある。

 

 訓練は双方から入れ替わりも含めて約40人が参加し、7カ所を順に巡って行った。
 

 最初に訓練を行った倉升では、市上下水道局の堀内俊克局長が「上田市営水道は来年で100年を迎える。水道は命を守るライフラインとして重要で、持続した供給が必要。近年は災害が毎年発生し、静岡市でも断水で多くの市民が不便な生活を余儀なくされた。上田市でもいつ発生してもおかしくない。非常時を想定して訓練を積み重ねることで、安心安全につながる」。

 

 長野県企業局上田水道管理事務所の小林司所長が「現場で職員同士が顔をあわせることが重要で、訓練を通して情報交換したい。職員は人事異動で代わるため、訓練は毎年行ってもらいたい」とそれぞれあいさつ。

訓練では緊急連絡管の場所を知らない職員らが多く参加。
 

 緊急連絡管を開けて通水するには、連絡管に接続するための双方の仕切弁(緊急連絡弁)を片方ずつ開いて、仕切弁間の滞留した水、濁りを排泥管から排出。

水道水として供給できる水になったかを塩素濃度測定で確認する必要がある。

 長期滞留すると水道水として適切な塩素濃度から低下してしまう。
 

 訓練では、まず県水側の仕切弁を開いて仕切弁間の滞留水を排水、塩素濃度を測定して安全な水になったことを確認。

 続いて市水側も同様に排水と測定を行った。

 

 その他、場所によっては、仕切弁の開閉方向が違う点も留意しながら、訓練が続いた。