【懐古園でバリアフリー体験と調査を行う上田千曲高校生徒ら】

 

 

 

 上田千曲高校の生活福祉科3年生はこのほど「バリアフリー体験と調査」を行った。

 場所は、小諸市の小諸城址懐古園や上田市下之郷の生島足島神社、両市の公共交通機関など。


 対象は「課題研究障害分野」の選択生徒。

 目的は、福祉のまちづくりやユニバーサル観光について考えること。

加えて、障がいがある人に協力してもらい、協働学習を通じて障がいに対する理解と適切な支援を学ぶこと。
 

 懐古園の体験には、14人が参加。

協力者として、盲導犬ユーザーが同行した。

 生徒は、3グループに分かれ、車いす使用と、車いす使用者や盲導犬ユーザーのサポートを体験しながら園内を散策。

スマートフォンを活用しながら、現状や課題などを調べた。
 

 橋詰莉奈さん(17)らのグループは、「多目的トイレに入るまでの通路はオシャレで良かったが、車いすだと通りにくいと感じた。景観とのバランスが難しい」、

 「観光音声ガイドはスマホ操作で音声が流れる仕組みだったが、スマホを使わなくても音声が流れるボタンなどがあれば、福祉にも活用できるかも」

 「車いす用スロープを用意してくれた駅員さんなど、親切に対応してくれる人もいた」などと話しあった。
 

 協力した盲導犬ユーザーは「生徒たちに最初に伝えたのは、見るだけではなくて、声をかけてもらい、手を貸していただけるとありがたいということ」。

 

 担当の知久朱美教諭は「福祉とは違う職業に就く生徒もいるが、授業で学んだことをそれぞれの職場の福祉向上に生かしてもらえれば」と話していた。