【27日、上田市内の庁舎に掲げられた

弔意を表す半旗】

 

【半旗掲揚を行わないことを求める要請】

 

 

 

 上田市は27日、安倍元首相の国葬に合わせた対応として、市内の3庁舎に半旗を掲揚した。


 国葬に対して賛否意見がある中、上田市で半旗掲揚の理由として、土屋陽一市長は「憲政史上最も長い内閣総理大臣の重責を担い、上田市には令和元年東日本台風の被災時、復旧復興のため迅速に対応し、国の安定、国民福祉の向上のため力を注いだ」としている。
 

 一方、国葬に反対する市民が24日に上田駅前で反対する集会を開催。

26日には、上田市に半旗掲揚を行わない要請書が提出された。

◆提出したのは

 上小地域「9条の会」連絡会

 戦争をさせない1000人委員会・上小

 ピースアクションうえだ

 新日本婦人の会上田支部

 上小母親連絡会

 「安倍元首相の国葬に反対する上田集会」参加者。
 

◆要請書は

 ▽国葬を行う根拠法令がなく、内閣が決めた

 ▽国民世論が二分されている

 ▽同調圧力で弔意の強要が生じる可能性がある―と問題点を挙げ、半旗掲揚を行わないことを求めるもの。

 要請には各団体の代表者が訪れ、上小地域「9条の会」連絡会の古林孝雄さんが要請書を読み上げた。

 「弔意表明を強制しないため、市職員及び学校に対して一斉の黙とうを求めないと表明されているが、半旗の掲揚は市民に対して事実上、弔意の強要につながり、認められない」とした。
 

 要請書を受けた吉澤猛・副市長は、長野県の対応も参考にし、小中学校での半旗掲揚は求めず、普段は国旗を掲げていない施設では行わない―などの説明を行った。