【百名山全山踏破、

最後の山「屋久島の宮之浦岳」山頂での

石江さん】

 

 

 上田市蒼久保の石江良一さん(65)は、このほど「日本百名山」の全山踏破を成し遂げた。

 百名山の最後の山となったのは、鹿児島県屋久島の最高峰、宮之浦岳。

 標高1936m、九州地方の最高峰でもある。


 石江さんは会社を55歳で退職後、歩くことが好きだったので上田市の太郎山を頻繁に登っていた。

60歳の時、勉強して介護福祉士の資格を取得、介護の仕事に就いた。

以後、仕事の合間を縫っては山登りを楽しんでいる。
 

 そんな折、太郎山で知り合った人からアルプスを紹介してもらい、北アルプスの燕岳(つばくろだけ)に初めて登った。

山頂にあるイルカ岩と雷鳥に出会い感激し、すっかり山のとりこになってしまった。
 

 そして、57歳で富士山に次ぐ日本第2位の高峰である北岳に単独登山した時、山小屋で知り合った人から「日本百名山」のことを知り「これは面白い!」と思い、早速「日本百名山地図帳」を買った。

この時にはすでに20山を極めていた。
 

 それから仕事のシフトを工面してもらいながら着々と登り続け、北海道や東北は一度に20山を登った。

地図に登ったルートに印を入れていった。
 「仕事をしながら百名山を極めることができたのは、勤務先の管理者やスタッフの協力があったからこそ」と感謝する。

 そして「山登りは人生のおまけであり、いい遊びと出会った」と話す。
 

 石江さんは、一つの目標を終え、これからは「お遍路・四国八十八ヵ所巡りをしてみたいし、外国の山にも行ってみたい」と、次なる目標に想いを馳せる。