【表彰式の会場。オンラインで参加した

最優秀賞の峯田さん】

 

【会場に出席した左から

浅川さん、成澤さん、朝月さん、栁沢さん】

 

 

【浅川さん】

 

【成澤さん】

 

【朝月さん】

 

 

【柳沢さん】

 

 

 小諸市と市教育委員会はこのほど、第28回「小諸・藤村文学賞」入賞者の表彰式を市民交流センターステラホールで行った。

 今回、初めて小諸市民と市内学校に学ぶ中高生の作品に贈る市長賞、教育長賞を創設した。
 

 小諸・藤村文学賞は、文豪島崎藤村の生誕120年、没後50年を記念して平成4年に創設したエッセイのコンテスト。

 

 今回(令和3年度)は一般、高校生、中学生の3部門に全国から2626編(昨年1899編)の応募があり、中高生の応募が増えた。
 

 前回、前々回はリモートによる審査だったが今回は対面で審査を行い、全体講評で本選考会座長の江尻潔さんは「傾向として、やはりコロナの体験が色濃く影を落としている。どう乗り越え、今を生きていくか命の尊さとともに他者への感謝が綴られている。中高生の部では、閉塞感を乗り越える若い感性が光るものもあった」とした。
 

 最優秀賞(一般の部)に選ばれたのは、東京都足立区の峯田泰彦さんの「父の腕時計」。

認知症の父を通して感じた「時」の冷酷さ、形見の腕時計が再び時を刻み始め、父と同じ「時」を引き継いでいく自身の思いを綴った。
 

 表彰式には、オンラインで各部門の最優秀賞など県外の受賞者らが参加。

会場には地元の受賞者や選考委員らが出席。

 小泉俊博市長が賞状授与を行った。
 

 小泉市長は、高校生の部に地元から入賞した2人に触れ「全国から集まる優れたエッセイに肩を並べる作品が地元からも生まれてくることは大変うれしいこと」とし、今年から市内対象の賞を創設したことからも「小諸のエッセイ文化がますます盛んになることを期待している」と話した。
 

 高校生の部で優秀賞の浅川真愛さん(19)は「受賞を聞いたときはびっくりした。日常の書きたいことを書いた」。

 

 市長賞を受賞した小諸市の朝月聡望さん(39)は「初めて応募した。今の力を出し切れればと思い書いた」と話していた。
 

★東信エリアの受賞者は次の通り(敬称略、学校名や住所は応募時)。
 【高校生の部】

 ▽優秀賞1席「国という壁を越えて」浅川真愛(小諸商業高校)=佐久市=

 ▽佳作賞三席「おばあちゃんとの記憶」成澤春花(同)=東御市=
 

 【市長賞】

 一般の部「忘れえぬ記憶と共に」朝月聡望(小諸市)
 【教育長賞】

 ▽高校生の部「日常の疑問」今村翠(小諸商業高校)=御代田町=

 ▽中学生の部「私の好きな町」栁沢真帆(芦原中学校)=小諸市=