【天之川の砂文字に線香を灯す子ども】
【笹飾りを作る子どもら】
【砂文字と笹飾りが付けられた井戸】
上田市中央公民館踏入分館、踏入自治会と上田東小PTA踏入支部はこのほど、コロナ禍で中止していた七夕まつり「天之川」を3年ぶりに開催した。
この行事は、地区内を通る旧北国街道に唯一残る井戸の横に、砂文字で「天之川」を作り、井戸を覆う屋根の柱4本に短冊を付けた笹や灯籠を飾る伝統行事。
昭和25年以降は中断していたが、平成7年、自治会関係者が地域の歴史を掘り起こす中で50年ぶりに復活。
以降は同分館中心に同自治会、同支部などが協力しこの伝統行事を継承し、今回で26回目となる。
2003年には、日本の七夕行事100選(七夕文化研究会)に選定されている。
同公民館の平尾新伍分館長によると、江戸時代の 旧暦の7月7日は、江戸市中では七夕と合わせ夏に疫病が流行するのを防ぐための井戸掃除をする「井戸替え」をしている。
この行事が、同地区内に伝承され、井戸替えと合わせて千曲川から運んだ砂を用いて、子どもと大人が協力して「天之川」の三文字を井戸の横に浮かび上がらせるようにつくる。
砂文字づくりには、子どもも参加し、短冊にはそれぞれの願いごとを書いた。
夕暮れが近づく中、砂文字の上に線香が立てられると、その火で天之川の文字が浮かび上がり幻想的な景観を醸し出していた。
砂文字になる砂の団子を作った上田東小5年の河合桂大君(10)は「団子づくりはとても楽しい」と話した。