【第1期再整備で完成した新ペンギン舎】
小諸市議会6月定例会は14、15日、2日目と3日目の一般質問を行い9議員が質問した。
◆竹内健一議員は、令和8年に開園100周年を迎える小諸市動物園の第2期再整備の考え方とスケジュールや、新動物導入の考え方について質問。
◇市動物園の再整備は第4期に分けて行われる方針。
新ペンギン舎整備などの第1期整備はすでに完了しており、これに伴い今年4月下旬にリニューアルオープンしている。
第2期整備ではヤクシカヒツジ舎を移転し、その場所をゆったり休憩ゾーンとして整備し、高台から千曲川などの眺望を楽しめるスポットなどを設ける。
また、古くなったトイレの改修、動物舎のリニューアルを予定。現存する動物と新動物舎の兼ね合いなどから整備内容の見直しが必要で、今回議会に関連する補正予算を計上している。
整備内容見直し、基本計画、実施設計、動物の移動、工事実施など一連の工程を令和7年度に完了させ、令和8年度の100周年を迎える計画。なるべく休園せずに整備を進める方針。第2期整備の概算事業費は現時点で2億円を超える見込み。
大きな課題である財源確保は、第1期整備同様に国の交付金活用を目指すとともに、これまで多くの人から寄せられた寄付金の充当や、クラウドファンディングの活用検討などを行う。
◆竹内議員は、新たな動物の受け入れについて、人気動物のアルパカの導入などを提案。
◇再整備計画では、新規動物の導入も計画的に進める方針となっている。
第2期整備では、レッサーパンダやカピバラを、第3期整備以降でニホンリスやカモシカ、アルパカなどの導入を計画している。
導入の順序などは、2期整備計画見直しで、要望などを踏まえて検討する。
◆◇なお、一般質問初日の楚山伸二議員の質問に対する答弁で、リニューアル効果などの説明があった。
リニューアル直後の今年5月期1カ月間の懐古園入場者数は3万3363人で「コロナ禍」前の令和元年5月期と比べ8962人増の137%。
入園料収入は、785万円で同比118%。
遊園地売上は、同比116%。
駐車場収入は、同比139%。
懐古園全体の5月期収入は2206万円で、コロナ禍前に比べ138%となった。
◇動物園の今後や期待などに対する見解を求められた小泉俊博市長は「市民のみならず地域の多くの人の親しみや思い出作りに貢献してきた。みんなで作り上げていく動物園として、これからも市の大きな誇りとして守っていきたい」と述べた。
◆掛川剛議員と中村憲次議員は、太陽光発電設備設置に関して指導要綱やガイドラインが機能しているか確認し、より強く悪質事業の抑制に効果がある条例化の考え方を質問。
条例制定に関しては一般質問初日で田中寿光議員も質問している。
◇市側答弁によると、令和4年2月28日付の小諸市内で稼働中の事業用太陽光発電設備は674カ所。
令和3年7月と比較すると、44カ所増加。FIT法認定済みで未稼働の設備は220カ所。
◇市は設置事業に対しては指導要綱やガイドラインを遵守するように求めている。
ただし、ガイドライン施行前の事業も含め、設置に伴う住民トラブルなどが発生している。
また、5月には、市民の任意団体「小諸市太陽光パネルを考える会」から、太陽光発電設備の設置や維持管理に関する条例の早期制定を求める請願書が提出されている。
◇小泉市長は3月市議会の「条例化を前向きに検討する時期に来ている」という答弁を踏まえ、今回も前向きな姿勢を示しつつ「引き続き慎重に検討」と述べた。
住民の安心安全最優先の認識を持つ一方、土地所有者の権利や他条例、国・県・他自治体などとの整合性などを十分に考慮する必要があるという立場。
◆掛川議員は、タイムテーブル検討などを提案し、市内の太陽光発電設備の実情に応じた市による条例制定など早急な対応を求めた。
◆中村議員は、ガイドライン違反事業への管理や指導徹底を求め、条例化の姿勢を確認した。
◆このほかの質問は次の通り。
▽小林重太郎議員は、小諸市におけるいじめの現状把握と対策。
不登校の現状把握と対策。虐待の現状把握と対策、学校、家庭、児童相談所などとの連携。
子どもの貧困の現状と対策、さらなる支援策の検討
▽竹内議員は「新型コロナワクチン接種3回目」の世代別接種状況、4回目接種関連で3回目未接種の方への勧奨通知後の状況はどうか。
少子化への一助として不妊治療について現況や助成の拡充
▽土屋利江議員は「新型コロナウイルス感染症」に係る経済対策について、コロナ禍において、原油価格や物価高騰に直面する生活困窮者等生活者の負担軽減に資する支援事業、同じく影響を受ける事業者の負担軽減に資する支援事業
▽掛川議員は、環境政策と産業振興の推進、自然エネルギー活用のあり方、太陽光発電設備の設置に伴う課題の認識、太陽光発電設備の屋根へ設置普及に向けた取り組み、土地利用計画を立案しワインブドウ栽培など推進の必要性
▽中村議員は、環境行政について太陽光発電設備設置の現状と課題、野放図な設備設置による地域住民とのトラブルについて行政対応の現況、脱炭素に向け民間の屋根設備設置へ今後の課題と施策の推進と市民への啓発
▽田邉久夫議員は、市内業者の育成について、公共事業の市内業者への発注、市内業者への工事発注と雇用対策、フレックス工期制度導入。
市内の農業対策について、農業人材後継者と新規就農者の確保対策、スマート農業
▽柏木今朝男議員は、安心して安全に暮らし続けるまちづくりについて、広域連携の意義と市が果たすべき役割。
がん予防対策について、がん健診受診率や胃がんリスク健診の導入。
介護保険制度。マイ・タイムラインの作成や啓発、推進の考え方
▽福島鶴子議員は、職員のやる気を引き出す人事戦略について組織としての現状と課題、 自律した職員の育成に対する現状と課題。
市営住宅の整備について、中松井の市営住宅の整備計画、整備の進捗状況と今後の予定
▽早川聖議員はウィズコロナについて、新型コロナウイルス感染症を想定した「新しい生活様式」の実践、感染防止対策を更に周知・徹底、市の情報発信を更に充実・強化。
子どもの貧困と教育格差について、義務教育における就学支援、義務教育における就学支援を更に充実、給食費の公費負担を更に拡大―など。