【城下地区防災計画をまとめた冊子を持つ小林会長(中央)ら】

 

 

 上田市の城下地区防犯防災協議会はこのほど「城下地区防災計画」を策定し、冊子にまとめた。

 

 災害発生時における地区内や行政との連絡系統を明確にし、平常時から城下地区防災委員会を設置して防災、減災体制の充実を図り災害に強いまちづくりを目指す。


 平常時、災害時、災害発生の前後の活動について「何を」「いつまでに」「誰が」「どのように」対応すべきかを体系的にまとめた。

 地震発生時は通電火災防止のため「各家庭で、揺れが収まり一時避難場所へ向かうまでに、ブレーカーを遮断する」など、行動のありかたを具体的に示した。
 

 今後は、災害時に防災計画に定めた活動を行うことができるよう毎年、災害を想定した避難や安否確認、救急救護などの訓練を実施し、活動を検証して計画を5年ごとに見直す。


 同協議会は2011(平成23)年に設立。現在は住民自治組織、城下まちづくり未来会議の1組織として活動する。
 これまでに城下地区広域避難場所運営マニュアルや城下地区9自治会自主避難計画の策定、防災講演会、防災訓練などを行ってきた。

 

 冊子は、A4判、33ページ。

 500部製作し各自治会に配布。自治会役員を対象に説明会を開いた。

 今秋にはダイジェスト版を全戸配布する計画。


 7月には城下地区防災委員会を立ち上げ、地区防災計画の周知を図る。
 

 同協議会の小林久敏会長(73)は「毎年自治会役員は替わるが、防災意識をうまく引き継いでほしい。災害を自分ごとしてととらえて、備えることが大切だ」と話す。