「朗読は練習で培われることもあるが、感じる心が大事」―。

 上田市別所温泉の庄村恵三さん(79)は、昨年立ち上げた朗読集団「風よ」の代表を務める。
 

 「風よ」は8日、午後1時から上田市別所温泉の安楽寺本堂で朗読会を開く。

 会員は全部で6人、当日全員が出演する。
 

 庄村さんは当日、小説家の吉村昭さんの実話に基づいた作品「梅の蕾(つぼみ)」を朗読する。

 岩手県の三陸海岸に面した陸の孤島のような村での診療所にまつわる小説。

 「言葉がないのでどう表現するかが難しい」という。
 

 庄村さんは、30歳で上田混声合唱団(現信州国際音楽村合唱団VPG)に入団。

 ずっと続けていたが、今から15年ほど前、声が出なくなったと感じたため退団して朗読をやってみようと、上田自由塾の朗読講座に入った。

 合唱団は男性が少ないため退団できず今も続けている。
 

 朗読の練習はサントミューゼなどで月2回行っている。

各自朗読したい作品を読み、会員が指摘し合いながら良いものに仕上げていく。
 

 「今後、サントミューゼ、上田創造館、上田市中央公民館などで年に何回か開催したい」と抱負を話していた。