【無料開放された1日午前0時ごろ】

 

 

 

 

 

 長和町和田と岡谷市を結ぶ国道142号の「新和田トンネル有料道路」が今月から無料開放となった。

 

 この路線は和田峠を貫き、東信地域と中南信地域を結ぶ幹線道路で、区間全長は約14・8㎞。

昭和47年に県道路公社が発足し、昭和50年に新和田トンネルが起工。

昭和53年に和田から下諏訪町西餅屋までのトンネルを含む区間が開通(1期事業)、平成16年に岡谷市街地まで区間が延伸された(2期事業)。

 事業費は1期が72億円、2期が132億円。
 

 和田峠付近は中山道の時代から難所として知られており、この道路の建設が必要だった。 

 北関東と東海・近畿地方を結ぶ物流の重要路線としての役割も大きく、大型車が通行台数の約3割を占める。
 

 「新型コロナウイルス感染症」の影響が出る前の近年は、毎日5000台前後の車が利用していた。

開通から昨年12月までの総交通量は7272万台(計画比111・8%)、総料金収入は493・3億円(計画比102・6%)。

料金収入が建設費や維持管理費などの合計額に達したことで徴収期間が終了し、無料化となった。

 

 無料化前の料金は普通車630円、中型車730円、大型車1050円だった。
 

 道路の管理業務は長野県道路公社から、長野県上田建設事務所と長野県諏訪建設事務所に移管された。
 

◇  ◇
 

 1日、午前0時、和田の料金所付近には公社や建設事務所などから関係者が集まり無料化の宣言があった。

 これまで旧道ルートを利用していた車の合流や、三才山トンネル無料化後の状況などを踏まえ、利用数増加が見込まれている。

 料金所ゲートや管理事務所などは今後撤去される。