上田市の神田愛子さん(73)は、元小中学校教員。
定年退職後は「山本鼎の会」会長をはじめ「山極勝三郎顕彰会」「小河滋次郎顕彰会」の幹事「郷友会」上田支部副会長など、多くの役職を務めている。
現在は、童話作家として創作活動をしているが、教員時代すでに童話を数多く作っている。
童話を書くきっかけとなったのは、道徳授業の資料としてだった。
定年退職の前年、2009年には「山本鼎物語」を出版、挿絵も自身で描いた。
退職後、山極勝三郎顕彰会から山極博士の子ども向けの伝記の依頼を受け「まぼろしのノーベル賞山極勝三郎の生涯」を出版。
長野県下の小中学校の図書館に配布された。
この著書は産経新聞社が主催する次世代を担う子どもたちに優れた本を与える目的で制定された「第60回産経児童出版文化賞」の産経新聞社賞を受賞した。
さらに2020年、この著書を参考に学校図書から中学校の道徳教科書である「輝け未来 中学校道徳3年」に山極博士が掲載された。
「全国に博士の功績が知れ渡ることはうれしい。さらに広がってくれれば」と期待を寄せている。
また、方面委員制度(今の民生委員制度)を全国に先駆けて生み出した小河滋次郎の一生を子どもに伝えたいと、顕彰会の仲間で紙芝居を作ることになった。
神田さんが文章を書き、実兄で画家の堀内稔さんが絵を描いた。
2017年に出来上がり小学校などで上映している。
自身のことを「野次馬根性が強く、いろんな事に首を突っ込みたがる」と評するが、現在、ため池を題材とした童話に取り組み、長野県俳人協会会員として俳句を作り、塩田平文化財保存会の事務局と多忙のなか書道、ヨガを習うなど様々な事にチャレンジしている。