【可憐なセツブンソウ】
【保全に取り組む小池自治会長】
【群生するセツブンソウ】
上田市前山の塩田城跡の散策道では、春を告げる可憐な”セツブンソウ(節分草)”が、見頃を迎えている。
場所は、あじさい広場脇の塩田城跡に向かう散策道を歩いて1分程のカラマツ林。
約70㎡の2区画と、その先を登ってすぐの1区画を杭とロープで囲い、自生するセツブンソウが踏まれないよう保護する。
セツブンソウはキンポウゲ科の多年草。
高さは5、6㎝ほどで、先端に清楚な薄紫色のガクを付ける。
今年は昨年より1週間ほど遅く、12日頃に咲き始めた。
日当たりの良い場所を中心に、数十もの花を観賞できる。
環境省の準絶滅危惧種に指定されている希少植物。
千曲市の戸倉宿キティパークなどが群生地として知られているが、上田市内で群生し、保全活動をするのは珍しく「おそらくここだけ」と小池広志・東前山自治会長(66)は話す。
一昨年、塩田城跡を訪れる登山者の指摘で整備を開始。
昨年秋に、塩田まちづくり協議会や地権者の協力を得て、市民有志「節分草を守る会」=守光隆事務局長、10人=のメンバーらが、保護柵を設置した。
小池自治会長は「セツブンソウは地域の宝物。東前山の良い所を知ってもらいたい」と話し、月1回発行の自治会便り「ディスカバー『ヒガシマエヤマ』」で取り上げ、住民に知らせていくという。
塩田城跡散策道のセツブンソウは、今月末頃まで楽しめる。