【新たに開店した「信濃路うさぎや」赤坂店と
永山社長】
【職人で創業二代目の荻原さん】
上田市中之条に1日、 昨年7月に廃業した和菓子製造販売「信濃路うさぎや」を継承した新店舗「信濃路うさぎや」赤坂店がオープンした。
オープン初日、銘菓「くるみそば」を慕うファンでにぎわった。
場所は、の旧ずくだせ食堂赤坂店跡地。
店を開いたのは、米および大豆の生産、加工販売のほか、食堂などを展開する㈱ずくだせ農場(永山一男社長)。
「コロナ禍」の中、老舗和菓子店の窮状を知り、悩んだ末、同社の事業部門として継承した。
旧信濃路うさぎやの和菓子にはこれまで、物産展などで扱い、慣れ親しんできた。
「お土産品の中でも特においしい。文化を感じる域に達している」と永山社長。
銘菓の味が廃れてしまうことに寂しさと危機感を感じ、未経験だった和菓子事業の継承を決意した。
苦難を乗り越えてオープンした同店には、銘菓「くるみそば」の工場で扱っていた製造ラインの機器が運び込まれ、20年以上、皮や餡作りに携わってきた職人の技も引き継がれた。
製造部門を率いる、旧信濃路うさぎやの創業二代目、荻原泰彦さん(63)は、今回の復活に「うれしい。(亡くなった)先代が喜んでいる」と顔をほころばせる。
同店では「くるみそば」のみ1日1000本を製造。
当面は、訪れた客に店頭販売していくという。
永山社長は、先代からの味や製法を守りながら「おいしいものがあったねと、上田の人が誇れる自慢のお菓子にブラッシュアップしていきたい」と語る。
5月頃、市内中心部に「大手店」もオープン予定。
「くるみそば」は1本670円。
ミニサイズ、箱入りもある。
営業時間は午前10時から午後5時。
不定休。
(電話)0268・22・2584