【旅の話をする石川さん(左)】

 

【石川さんにレンズ付きフィルムの

使い方を聞く児童たち】

 

 

 

 

 世界各地を旅しながら作品を発表している写真家、石川直樹さん(44)=東京都=による”特別授業”が17日、上田市山田の市立塩田西小学校で開かれた。

 

 上田市立美術館が2月11日から開く「巨匠たちの10代展」を前に同展出品作家の1人でもある石川さんの授業を企画。

 

 上田西ロータリークラブ(宮本文明会長)が青少年奉仕事業として提案し協賛した。
 

 石川さんはランチルームに集まった5年2組の児童23人に「みんなと6歳くらいしか違わない17歳の高校2年の時に1人でインドとネパールを訪れた。みんなが常識だと思っていることは世界の中ではたくさんある考え方の1つにすぎない。日本の暮らしと違うことをいっぱい見たら、もっともっといろいろな場所に行き、人と出会いたいと思った」などと話した。


 23歳のころには「約1年かけて北極から南極まで地球を縦に半周した」といい、北極の小さな村の子どもたちや地球温暖化の影響で海岸線が削られ大きく傾いた家の写真などを紹介。

 「大人になったらどんどん旅に出て。世界はおもしろいことにあふれている」と語りかけた。
 

 授業は全2回。

児童は2月2日に予定する2回目の授業までに、それぞれレンズ付きフィルムで通学路でいつも見ているものや好きなものを撮影。

 2日にはプリントした写真を模造紙に並べて切り貼りし、発表し合う。
 

 授業を受けた臼井遊野君は「石川さんの話を聞いて外国に行ってみたくなった。写真を撮るのは楽しそう。いつも道ばたで寝ているネコを撮るつもり」と話していた。