【「ハンドプラント」の大技を決める錬平さん】

 


 

 東京2020五輪の正式種目に採用され、10代の若者が大活躍し、人気が高まっているスケートボード競技。

 東御市鞍掛の「モンスタースケートパーク」は、本格的なコースを備えた、東信地区唯一の室内型民間スケートパークとして県内外の愛好者に親しまれている。

 

 

 

【オーナーの栗林さん】

 

【モンスタースケートパーク】

 

 

 

 

 オーナーは、スケートボード(以下、スケボー)愛好家の栗林初美さん(44)=東御市県=。

 スケボーの「パークに入りづらい雰囲気をなくし、上級者でも初心者でも誰でも入りやすいパークを作りたい」との思いから建設を計画。

 2011年に総合建設業、㈱竹花組の貸倉庫170坪を改修してオープンした。

 

【ミニランプのコース】

 

 

【ボウルでの「ノーズプラント」】

 

【高さのあるクォーターランプ】

 

【ストリートでの高いエアー】


 施設内は、高低差2mのバーチカルを左右に備えた距離30mの「ストリートエリア」と、長円の距離10mの「ボウルエリア」を整備。

 初心者向けに斜面の緩いランプコースも備える。
 

 県内では北信地域の小布施、白馬に室内型スケートパークが存在するものの、東信地域は同施設のみ。

アクセスの良さから県外からの来店も多い。

 

 東京2020五輪の男子パークに出場した平野歩夢選手、金メダルを獲得した四十住さくら選手など、国内のトッププレーヤーも練習に訪れるという。
 

 同スケートパークはこのほど、クラウンドファンディングで費用を募り、本格的な改修工事を実施。昨年11月にリニューアルオープンした。

 工事後は、バーチカルの垂直板の拡張や、滑走面の張り替えなどを実施。よりダイナミックなジャンプや、アクロバティックな滑りが可能となった。 
 

 同スケートパークで練習する注目選手の1人が、丸子修学館高校1年の栗林錬平さん(16)。

小学1年生の頃から、オーナーで母親、初美さんの影響で競技を開始。

 一昨年に開催されたスケートボードパーク競技日本一を決める大会「ブルボン presents JSF Park Style Contest 2019 Vol3 村上」(日本スケートボーディング連盟主催)で13位。

 今期は、国内トッププレーヤーが参戦する「NIKE SB NEWTYPE JAM CONTEST」のバーチカルで5位に入るなど、出場する数々の国内大会で目覚ましい活躍を見せる。

 目指すは「3年後のパリオリンピック」と錬平さん。

 同スケートパークからの五輪選手の誕生に期待が高まる。


◇  ◇
 

 これまで「2歳から60歳の方までが、滑りを楽しんできた」という初美さん。

月に350人から400人だった来店客は「コロナ禍」で減少したものの、感染状況が落ち着いた今は、明るいきざしが見えてきた。

 「とにかく皆が楽しく滑れれば、それが一番」と初美さん。幅広い年齢層のファンに支えられ、民間スケートパークの”灯”をともし続ける。