【西嶋監督と西沢さん(右)】

 

 上田市出身の西沢一希さん(23)はこのほど日本野球機構(NPB)の”審判員”に合格した。

 来年1月1日付けで正式採用される。

 長野県出身者は過去に数名しかいないという難関を突破した。

 

 西沢さんはこのほど、中学生の時に入団していた「上田市丸子北クラブスポーツ少年団」の練習場所、丸子北中学校のグラウンドにあいさつに訪れた。


  西沢さんは小学4年に塩川少年野球スポーツ少年団に所属、中学では丸子北中学野球部と丸子北クラブスポーツ少年団に入団。

 中学2年生の時、同団は第29回全国少年軟式野球北信越大会に優勝し、全国大会に進んだ。3年生ではキャプテンを務めた。
 

 その後、上田東高校を卒業し、海上保安庁を目指して勉強していたが、たまたま東高校の練習試合で審判を頼まれたことがきっかけで魅力を感じ、審判の道を目指すようになった。
 

 以後、四国アイランドリーグplus審判員からNPB育成審判員を経て、今月NPB審判員に合格した。


 NPB審判員になるには厳しい審査があり、書類選考で60人に絞られ、最終的に3人しか合格しなかった。

 現在、全国に50人から60人ほどしかいない。
 

 西沢さんは「やっとスタートラインにたった。プロ野球選手は人生をかけてやっている。任せていただけるような審判員になりたい」と抱負を語った。また、後輩には「自分の得意な所を伸ばすように」と激励した。
 

 上田市丸子北クラブスポーツ少年団で当時から監督を務めている西嶋一男さん(58)は「中学の時は身長も小さく優しい子だったが、自分の考えをしっかり持っていて決して妥協をする子ではなかった。毎年、あいさつに来てくれるが、1年ごとに成長している」と話していた。