【御台所で市職員から歴史を学ぶ県立大生】

 

【蕃松院を訪れた県立大生】

 

 

 

 

 

 

 

 長野県立大学の発信力ゼミ9組は、佐久市の「龍岡城」を中心とした地域の魅力発信を通じて、地域活性化につなげる研究に取り組んでいる。

 このほど、龍岡城周辺でフィールドワークを行った。
 

 ゼミは二本松泰子教授が担当で、昨年度から龍岡城周辺を題材としている。

龍岡城は、日本に2つしかない星型稜堡(りょうほ)をもつ洋式城郭のひとつ。

築城した人物は、龍岡藩(田野口藩)の藩主で、日本赤十字創設者のひとりの大給恒(1839─1910)。
 

 昨年度1年生は、グループごとに食べ物や祭りなどさまざまな分野の活性化案を考案し、地域住民にプレゼンテーションを行った。

今年度は、1年生18人が「龍岡城×スイーツ×長野県立大学発信力ゼミ9組」のテーマで、活性化プロジェクトを始動。

スイーツに、龍岡城や大給恒のイメージを付加することで、若者世代を中心とした興味の喚起を図る。
 

 活動には、佐久市田口の「高原のパンやさん臼田店」が協力。現在進めている取り組みは、学生によるスイーツラッピングやケーキ箱に貼るシールなどの制作。同店で実際に使用することで、魅力発信につなげたいという。あわせて、商品化は未定だが、スイーツのレシピも考案している。
 

 また、同時に、佐久市役所観光課と協働で、地域の魅力を動画で発信する取り組みを進めている。


 フィールドワークでは、龍岡城跡、城跡内御台所、蕃松院、新海三社神社、成田山参道のぴんころ地蔵、道の駅ヘルシーテラス佐久南などを視察。

 市職員らが案内し、学生は地域の歴史や特色を学んだ。
 

 参加した県立大生の増田卓真さんは静岡県出身で、母校が城跡にある。

 龍岡城跡内にも小学校があるが、堀が明確に残っている点などに驚いたという。

 

 同じく参加した同大の北村萌々香さんは県内出身。

 龍岡城については知らなかったが、訪れたことで魅力を感じることができたという。
 

 2人は「ある程度ターゲットを絞った発信ができれば。大学生ならではの視点で、地域の方々や訪れた人に喜んでもらえる取り組みにしたい」などと話した。