上田市はこのほど「今年度サテライト市長室」の5日目を「武石地域」で行った。
 土屋陽一市長が各地で市民と意見交換して市政に生かす取り組みで「武石地域自治センター地域振興課」が担当し、武石地域総合センターなどで行った。

 

 住民自治組織の「住みよい武石をつくる会」、下武石の武石公園の公園整備を行う「七ヶ公友会」の2団体と懇談し、武石公園を視察。

 サテライト市長室の懇談以外に「武石地域協議会」が公民館図書室と学習室の運用について”意見書”を提出した。
 

◆「住みよい武石をつくる会」 熊沢峠活用や野菜のネット販売

 

【住みよい武石をつくる会との懇談】

 

 

 「住みよい武石をつくる会」からは3期目の役員で、会長の児玉卓文さん、副会長の廣川光子さん、産業・経済部会長の橋詰真由美さん、健康・福祉・体育部会長の小山ひとみさん、子育て・教育文化部会長の小林愼一さん、広報部会長の宮下政登さんが参加。
 武石地域の住民自治組織の構成員は武石地域の全住民と事業所で、約100人が委員となって各部会などをつくっている。

地域コミュニティの醸成のため「無線情報システム(エリアトーク)」の事業展開などが大きな特徴になっている。


 児玉会長らからこれまでの事業などを報告。古くは湯治客が行き来した下小寺尾から霊泉寺温泉に抜ける「熊沢峠」を活用するトレッキングイベントを「武石・未来・つながるプロジェクト」と行っているが、今後は霊泉寺側と連携したい要望が出た。


 ほかにも地域内産物を地域で消費する経済循環、市民農園で野菜栽培してイベントで販売する取り組みが「コロナ禍」でできないことからインターネットの活用、美ヶ原への観光道路の整備、「武石八景」を活用する取り組み、空き家利用した滞在型の農業体験の模索などが話題となった。
 

 

 

 

 ◆「七ヶ公友会」 武石公園の手入れで課題

 

【七ヶ公友会が武石公園を案内】

 

 

【武石公園】

 

【懇談】

 

 「七ヶ公友会」からは野村義人さん、坂口穂高さん、清住直さんの3人が訪れた。

七ヶ自治会の消防団退団者を中心に組織された団体で、会員は70人ほど。

 2000株とも言われるツツジの名勝として知られる武石公園の整備を、七ヶ自治会などと協力して行っている。

 

 武石公園は日露戦争の戦死者を弔う記念公園として造園されたもの。

 ツツジで「武石PARK」の文字がつくられ、バイパスの県道から良く見える。

ツツジの花の時期には、ぼんぼりを飾り、夜間点灯している。ツツジだけでなく、さまざまな山野草がある。
 

 野村さんらは、ツツジで文字をつくった時の様子などを話しながら、会員の高齢化、新しい会員を入れて行く効果的な仕組みがないのが課題。武石の宝でもあるので、手入れのため、多くの人に参加してもらいたいとしていた。
 

 自治センターから現地に移動し、ツツジの種類や山野草、武石(ぶせき)などを解説した。
 

 

 

 

 

 ◆「武石地域協議会」 総合センターの改善求め意見書

 

【武石地域協議会が意見書提出】

 

 

 武石地域協議会からは、新しく春からオープンした総合センターで、武石公民館が運営する「図書室と学習室」について”児童・生徒らが十分に活用できない時間帯で運用されている”ため、改善を求めて「意見書」を提出した。
 

 会長の池内俊郎さん、副会長の金子るり子さん、清住奈美枝さん(小学校PTA)と、住みよい武石をつくる会長の児玉卓文さんが出席し、土屋市長に手渡した。


 意見書では、武石の図書室は平日の時間が午前9時から午後5時、土日祝は休館のため、子どもも大人も利用が困難。

 このため、平日の時間を午後6時に延長、土日祝は開館して休館は平日に設定するなど、上田図書館の創造館分室(図書室)と同様にすることを求めた。


 充実のため、新刊図書購入費の増額、運営の安定化のために「丸子図書館」の分室にする検討も求めた。

公民館スタッフだけでは負担が重いとして、図書館として人員配置し、今後の図書室と学習室の運営方針の明示するよう求めた。


 市側からは、開設時間については、すぐに取り組めることは対応したいなどの回答があった。