上田市は5日「サテライト市長室」2021の3日目を「豊殿地域」で行った。

 土屋陽一市長が各地で市民と意見交換して市政に生かす取り組みで、豊殿地域では3団体と懇談した。

  豊殿地域では、豊殿地域自治センターが担当し、「稲倉の棚田保全委員会」「ふれあいサロンhinata bocco(ひなたぼっこ)」「豊殿まちづくり協議会」との懇談を自治センターなどで行った。

 

◆「稲倉の棚田保全委員会」  観光や福祉、教育など活用の議論を!

【稲倉の棚田保全委員会と懇談】

 

 

 

 

稲倉の棚田保全委員会からは、委員長の久保田良和さん、地域おこし協力隊の玉﨑修平さん、会計の有福泉さん、西脇愛さんが訪れた。
 久保田さんは、”棚田の維持のための支援”を求めた。

 理由は、以前と比べて保全委員会が依頼されて管理する水田面積が倍の4ヘクタールほどになり、保全管理、草刈りの負担増、コロナ禍のため農業体験で訪れる予定の子ども850人がキャンセルになって減収している現状から。


 ほか、現在3代目になっている「地域おこし協力隊」について、今後は引き継ぎが出来るようなタイミングでの着任にしてほしいこと。

 指定管理施設の管理費の支給、稲倉の棚田を観光や福祉、教育などでどのように活用するのかの将来像の議論なども要望した。 
 

 最近の傾向として、保全委員会に女性が加わり、農作業を楽しむ女性が増えているという。

 

 

 

◆「ふれあいサロンひなたぼっこ」   高齢者元気に拠点の支援を!

 

【ふれあいサロンで関係者と記念写真】

 

 

 

 ふれあいサロンひなたぼっことの懇談は現地で行い、運営委員会委員長の神林芳久さんら多くのスタッフが出迎えた。


 「JA信州うえだ」の空き施設を活用して平成30年にオープンし、地域のボランティアに支えられて、安心して暮らせる地域づくりの拠点として注目されている。

 

 神林さんからはこれまでの経過説明などがあった。

 ランチとコーヒーの提供で仲間づくり、全国で5人の認知症希望大使を中心に認知症の勉強をするサロンの開催、こども食堂、健康体操などさまざまな取り組みを行っている。

 

 課題として、経費は売上げだけではまかなえないため、高齢者が元気でいられるための拠点として支援を求めた。


 ランチは決まったメニューがなく、担当するスタッフが日々考えている。

食材費をたてかえ、後日精算している。

高齢者の一人暮らしだと、食生活のバランスが悪くなりがちで、ランチだけでも利用すると、健康で元気に過ごせるという。

 

 利用者からは、ランチやコーヒーを楽しみにして「長生きできる。助かっている」という声があった。

 豊殿だけでなく市内各地で同様の取り組みを展開する要望もあった。
 

 

 

 

◆「豊殿まちづくり協議会」 地域の意見まとめ複合施設建設構想!

 

【豊殿まちづくり協議会と懇談】

 

【複合施設の検討で作成した模型】

 

 

 

 

 豊殿まちづくり協議会からは会長の中村直美さんら4人が訪れた。

振興部会がワークショップを行うなどして地域の意見をまとめた「複合施設建設(道の駅)」の構想などについて説明があった。

 

 場所は、上田東北消防署や大型商業施設の東側、浅間サンラインの北側を想定。

 道の駅としての駐車場とトイレ、大規模な直売所やギャラリー、そば打ち道場、料理教室などの休憩所の施設、災害時のヘリポートや災害備蓄倉庫、バーベキュー広場、芝生広場、直獲り農業施設など、多様な施設が想定されている。

 

 子どもの声として「遊び場」「プラネタリウム」などの意見も出ている。

意見をまとめたものを豊殿自治センター入口に掲示し、複合施設を考えた「模型」まで展示されている。

 


 他に豊殿地区で平成19年から続けている循環バスを改善するため、地域交通のあり方を検討していることや、福祉部会や青少年育成部会の取り組みの報告もあった。