【あいさつする伊藤会長】

 

 上田市農業委員会(伊藤利孝会長)はこのほど「定例総会」を上田市中央公民館で開いた。

総会時に行っている憲章唱和は「新型コロナ対策」で黙読に切り替えながら、今年度事業計画などを決めた。

 

 公選制廃止から新体制による農業委員、農地利用最適化推進委員が3年目の任期最終年度(任期7月19日まで)を迎えた。

 

 伊藤会長は「新型コロナによる甚大な影響は農業も例外ではない。ワクチン接種で再び元に戻れるよう願っている。農業従事者の減少と高齢化、遊休農地の増加が進んでいる。農地を有効活用し、自給率向上を図り、農業経営を安定させ、農村集落の活力維持を目指すことが重要な課題。改選で任期を終える方、再任される方もいると思うが、それぞれの立場で協力支援してほしい」とあいさつ。


 令和2年度事業報告では、山林化して農地復元が困難な農地の所有者への非農地通知は12・5ヘクタール、遊休農地の解消実績は2・5ヘクタール、担い手確保のための食育、小規模農家への支援策について調査・検討、人・農地プランの実質化に向けた支援などを行った。


 農地転用の用途別状況では、住宅が前年度比8件減の96件3万5239㎡、建売住宅・宅地分譲が同比6件増の52件6万1929㎡、太陽光発電施設は同比6件減の35件2万5303㎡。

全体では同比4件減の331件22万4182㎡。


 今年度は、引き続き遊休農地の解消、担い手の確保・育成、意欲的な農業者・中心経営体への農地集約化などを行う。


 会場からの発言では、大型の機械が入らないなどの不便な農地の耕作が進むように、補助制度の検討を望む意見があった。


 総会後、人・農地プランの実質化として、地区ごとに後継者未定の農地面積が報告された。

◆貸し付けなどの意向がある農地として

 上田東地区で2269筆142万㎡余

 西部地区で2224筆約116万㎡

 塩田地区で2481筆153万㎡余

 丸子地区で3245筆201万㎡余

 真田地区で2334筆約159万㎡

 武石地区で734筆約49万㎡余

 

 ★意欲的な農業者・中心経営体への集約に対しては

  基盤整備の必要性

  地域に適合した新規作物の探索

  鳥獣被害のための人材育成

  水系ごとの集団転作などーさまざまな取り組みの方針が上がった。