【三栖右嗣の屏風「紅梅図」】

 

 

【石井鶴三の「上田獅子屏風」】

 

 

 

 上田市天神3の市立美術館は6000点以上の収蔵品のなかから梅や桜などの花や雪解けの風景など”明るい春”を感じさせる作品を紹介するコレクション「春景展」を開いている。5月16日まで。

 

 

 「いまはコロナ禍で気持ちがふさぎがち。春の景色を見て心を解放してほしい」と企画。油彩や水彩、版画、彫刻など19人の作家の作品30点を展示した。


 三栖右嗣の「紅梅図」(116×474㎝)は六曲一隻の屏風。坂城町の森工房で世界最大級のリトグラフ「大版画」として制作された。

今展では「露出展示」しており、枝を広げた梅の古木が満開の花を咲かせる生命力に満ちた描写を間近で細部まで鑑賞できる。


 石井鶴三の六曲一双「上田獅子屏風」(170×386㎝)は常田獅子と房山獅子の舞いが躍動感たっぷりに描写されている。また作品名がいずれも「早春」と付けられた山本鼎と林倭衛の油彩画を並べて展示し、同館は「色づかいなど表現の違いを楽しんでいただきたい」とする。


 東御市から訪れた70代の女性は「コロナ禍で県外の美術館にはなかなか行けないので、地元で素晴らしい作品を見られるのはうれしい。収蔵品をどんどん公開して有効活用してほしい」と話していた。

 

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 ◆関連企画として

   17日にはスケッチワークショップ「春景を描く」(申込み10日~14日)。

   29日はガラスアートワークショップ「花を咲かそう」。申込みは23日~25日。


 開館時間は午前9時~午後5時。

  火曜日休館。

 観覧料一般300円。

  (電話)0268・27・2300(上田市立美術館)