【大日向そば活性化組合の組合員ら】
上田市の大日向そば活性化組合(一之瀬勤組合長)は令和2年度「ふるさとづくり大賞」の総務大臣表彰を受賞した。
県上田合同庁舎で1日、伝達式が開かれ、鈴木英昭・上田地域振興局長が一之瀬組合長らに表彰状と盾を手渡した。
表彰は全国で21団体、8人が受賞した。
鈴木局長は「上田地域での活動が評価され誇りに思う。(コロナ禍の)こういう時代だからこそ地域の絆、助け合いの心を大切に、活動の輪を広げていってほしい」とあいさつ。
同組合の活動は「大日向に元気を取り戻そう」と2007年、地域住民4人で荒れた農地200坪を耕してそばを植えたのがはじまり。
現在は20代から60代の組合員23人が1・1haの休耕田でそばを栽培している。種まきや草刈りなどの農作業のほか、花見やバーベキューなどで交流し「楽しく、無理なく」をモットーに活動してきたという。
標高900mで育つそばは「風味がいい」と好評で、地区で開くそば祭りには県外からも客が訪れ、組合員が手打ちするそば400食を完売する。
そば粉を使ったパウンドケーキやクッキーなどの加工も手がけており6次産業化にも取り組んでいる。
一之瀬組合長(66)は「仲間と夢を語り合い、地域の人が顔を合わせる機会が増えた。そば栽培は収益につながらないのが課題だが、そばを作る余地はまだある。放っておけば荒れてしまった農地を維持し、地域に貢献できているのではと思う」と話した。
昨年からは収量アップを目指してミツバチによる受粉を試行。
さらなる加工品開発や販路開拓など挑戦を続ける。