「遊びはそれぞれが持ち味を発揮し、互いに感じ合うためのキーワード。遊びを通して一人ひとりの心の扉を開いていきたい」ーと、上田市中央2の「一般社団法人あそび心BASEアフタフ・バーバン信州」、理事長の清水洋幸さん。


 同法人は忍者あそびのイベントや劇公演、表現活動のワークショップなどを企画運営。

 市などが開くキャンプや登山の運営、幼児ふれあい遊びの講師なども務める。

 

 アフタフ・バーバンはアラビア語で「扉よ、開け」の意。

 清水さんは東京学芸大学教育学部在学中に東京に拠点を置くNPO法人の活動に参加し、卒業後は専従スタッフに。

 2015年に北信越事務所長となり、19年に現在の法人を立ち上げた。

 

 最近は子どもたちが地域で集まって遊ぶ機会が減っており、小さなけがを繰り返して人とぶつかり合いながら心の壁を乗り越えていく「育ちの場」が失われつつあると危惧する。

 「人と関わるのは面倒でわずらわしいことかもしれないが、人と向き合う喜びをいろいろな人と一緒に見つけていきたい。自分がもらった温かいものを人に伝え、それが連鎖していったらいい」と前を向く。

 

 「これまでの活動を通してたくさんの人と縁をいただき、金持ちではなく〃人持ち〃になれた。『生きる力』と、誰かと一緒に豊かに暮らす『生き合う力』の双方向の活動を大事にしていきたい」。