【調査した生徒】
東御清翔高校は、2010年から続ける環境保全調査の功績が認められ「環境省」から団体表彰を受けた。
全国25の団体・個人が受賞する中、県内からは同校の1団体のみ。
このほど市役所で、今年度の「調査結果報告会」が行われた。
調査は、主要河川に近い東御市内14地点の水生生物の生息状況と、生物学的な水質判定を行うもの。
県環境保全研究所も調査に協力する。
結果は、学校の環境教育や市民への水環境保全に対する啓発に役立てられる。
今年は、同校の理科選択科目「河川生物研究」を履修する2年生9人が、6から10月の5カ月間調査した。
調査結果で今年は「ややきれいな水」とした鹿曲川下流と成沢川の2地点を除き、12地点が「きれいな水」で、指標となる生物も採取できたことから「市全体できれいな河川が維持できている」とした。
調査では、河川周辺の植物の生育環境にも目を向けており、今回は新たに魚類の生息状況も調査。
初めて小相沢川で外来種の「オオクチバス」1匹を確認した。
また、所沢川上流、番屋川、大石川下流では、コンクリートゴミの残骸など、昨年の台風19号の痕跡が多く見つかった。
調査した生徒は「簡易パックテストなど専門的な調査もしていて、初めは驚いた。田んぼの水もきれいにしてから流すことも必要だと感じた」。
「事前学習では調べきれなかった生物がいて、思った以上に生物と向き合うことができた。川に関心を持つことが大切だと思った」などと話していた。
調査を11年間指導してきた小林俊文教諭は「自分達の身近な生活環境を考える授業。川や水に高い意識を持つ生徒が、先輩を含め100人以上になった。継続していくことが大事だ」と話した。
同校はこの活動で「水・土壌環境保全活動功労者表彰」を受賞。
報告内容は、市のホームページで公開している。