今回もまた別の視点でのストレスマネジメントの紹介となります!

 

はじめに ”良いストレス” という理解にアプローチするため、ストレスがありそうなストーリーを考えてみました。

例えばこのような。

 

その人、ひろこさん(仮名)はバレエダンサーです。

明日はプロになって初めての舞台「白鳥の湖」を踊ることになりました。

ひろこさんはリハーサルも終え、当日の一日はどのようになるかもイメージできています。

予めの打ち合わせも済んで先輩のアドバイスも聞いてあるので困惑などはありません。

自信満々とまで行きませんが、ある程度は成功する見通しを持っています。

 

 

そして当日ひろこさんに下記のストレスが加わるとします。

 

ここでのストレスとは何らかの刺激や、起こる出来事などです 

開演前の自分の準備の時間は限られていた

先生や関係のあるダンサーとコミュニケーションを取り続けていた

照明の光がまぶしくあたった

観客の声、拍手、視線を感じた

自分の活躍を見に来てくれた友達と視線が合った

目の前で忙しそうに動き回る舞台スタッフ達を見た

オーケストラボックスで演奏される音楽が良く聞こえる

踊るにつれて暑くなって汗が出た

舞台ではエアコンの風を感じた

 

さて、ひろこさんはこのようなストレスを感じた結果、彼女の初舞台はどのようになったのでしょうか?

いくつか考えてみました。

 

限られた時間内で準備するのにプレッシャーを感じてメイクが今一の出来になった。

または

限られた時間だったからこそ集中できて効率の良い準備ができた。

 

観客の視線を感じ、緊張して踊りの表現が上手くいかなかったところもあった。

または

観客の視線を感じたことで、より真剣になり高い質のパフォーマンスができた。

 

生のオーケストラの音楽を聞くことによって、圧倒されて緊張してしまった。

または

生の音楽だったから気持ちが盛り上がり、より集中して踊りの完成度が上がった。

 

そうですよねー、人によってストレスによる反応が真逆なことってありますよね。

 

良い方の例

ある特定のストレスによって、感じた人の何かに良い影響を与えたり、好ましい結果の要因となったりする場合はポジティブストレスと呼びます。

 “良い影響の基になるストレス”と簡解釈できます。

 

逆に

同じストレスでも、ある人にとっては悪影響になるストレスはネガティブストレスといいます。

“悪いストレス”ですね。

 

このような解釈に関してはいくつかのポイントもあります。

 

< ポジティブストレスは個人によって異なる >

 

例えば "人前に立つ" という出来事の場合、

自ら進んでやろうと思っている人にとってはポジティブストレス、

仕方なくやらなければという気でいる人にとってはネガティブストレスになるのも当然と言えます。

もし、読者だったら人前で何かを話すシチュエーションで、聞く人が3人の場合と、別の日で10人の場合とでは、話す言葉の大きさ、トーン、スピード、活舌にどのような影響があるでしょうか。

それは微妙だとおっしゃる方もいるかと思いますが、自分の行動を振り返ってみると何か良いヒントが見えるかもしれません。

 

一方、もしあなたが他人に何かを教えたり指導したりする立場であるなら、相手にとってのストレスの影響を見極めることが重要です。

それが指導力の一面であり、相手にとっての結果となって現れます。

 

もしあなたが誰かから指導される立場の場合。

相手はあなたのストレスについて考えてくれていると感じるなら、あなたに対して適切な指導をしようという意志が強いと言えます。

 

< 自分で見つけられるポジティブストレス >

 

自分にとって例えば仕事や学校での活動などのシーンで、やりたくないなーとか、これは得意とか、何かしらあると思います。

その場面で考えられるストレスがあったとして、それがただ単に悪いことだけなのでしょうか。

もしかして気付いていなかったけどプラスに働いている、なんてこともあるものです。

 

< いつもポジティブストレスじゃない >

 

人のやる気や感情はいつも同じレベルとは限りません。

昨日はポジティブストレスだったけど今日はネガティブストレス、ということもありありです。

だからそれはそれでOKとしましょう。

自分の変化に気づけることが大事なのです!

 

< ポジティブストレスがネガティブストレスに変わるとき >

 

どんなポジティブストレスでもそれがストレスである以上、何らかの刺激や身体の外部で発生している出来事なのです。

ということは、それを過度に、あるいは長期にわたって感じ続けると自律神経の働きが正常でなくなる可能性があります。

何か具体的なストレスがわかっていて、それが原因で身体や気分に不調を感じたり、そうなりそうなときは少し離れましょう。

 

“ストレス” は “スパイス”

真ん中の2文字を変えただけの語ですが、私はとても面白い文だなと思っています。

 

そしてスパイスのあとはリラックスです!

良い睡眠をとって活き活きとした日を送りましょう🌞

 

< おまけのトピック 私の “街角ピアノ” >

 

私は熟年になってからピアノを習い始めました。

憧れていた夢の一つでした。

自宅はアパートなので楽器は禁止だから電子ピアノでヘッドフォンのみでの練習を続けています。

間違って音が出ないようにスピーカーは取り外しました。

先生のグランドピアノの空気を伝わって聞こえる音とは違って聞こえます。

 

ある日、ストリートピアノや街角ピアノというのがあるのを知って、検索で場所を調べました。

「そっか、ここならタダで生ピアノが弾ける!」

初めは単にそれが目的で出かけました。

当然ながら他人が見たり聴いたりしています。

でもそれは少しの緊張くらい、ポジティブストレスだろうと思いながらピアノの前の椅子に腰を下ろしました。

そして実際に演奏し始めると人の移動する位置が気になったり、視線が気になったり、緊張で指が思い通りに動かずに音も間違いました。

出来は100点満点中50点以下!

生のピアノを演奏させていただいた機会としてはとてもありがたく良い体験でしたが、演奏の質という意味ではネガティブストレスでした!

それ以降、あちこちの街角ピアノでドキドキの恐怖とワクワクの楽しさ両方を楽しんでいます♬

ピアノを置いてくれている施設の方、ありがとうございます☆