今回もストレスマネジメントが中心になります。

 

私たちは生きている限り温度差を感じられるので、必ず寒さや暑さを体験しますね。

“温度差を感じる” のと “寒さを感じる” では何かがちょっと違う気がしますね。

 

ではまず  

 

“寒さ”というストレスって何からできているのだろう?

にフォーカスしてみます。

 

 

そして私たちが感じる寒さを少しでもコントロールできるような、何かヒントを見つけるのがこのトピックの狙いです。

人それぞれ違うヒントが見つかるかもしれません。

 

さて、

寒さは温度という刺激であるということは分かっているし、寒さの感じ方には個人差があるのも理解できます。

 

ところでなんですが、全ての哺乳類の身体の中心温度は約37℃と決まっているにも関わらず、なぜ人は寒さをそんなにも嫌うのでしょうか。

 

寒さを構成するものはいろいろあげられるのでいろんな方向から整理してみるとそれが浮き彫りになってくるようです。

 

簡単にですが

 

寒さは何でできているのか

を整理してみました!

 

*気温が低い、風があたる、それにさらされる時間が長い、暖かい場所から急に温度差のある外へ出た、という

温度の刺激

 

*手足が冷えた、体温が下がった、皮膚の表面と外気温の温度差、お腹がへって基礎代謝の低下、元々冷え性、など

身体的なコンディション

 

*冬の屋外で薄着の人を見た、ほぼ裸でやっているお祭りの映像を見た、室内は24℃あるのに窓の外で雪が降っているのを見た、水だったのが凍ったのを見た、などの

視覚イメージの影響

 

*「外はマイナス10度です」

「強い北風が吹いてます」

「今日の最高気温は平年よりもかなり低い15℃です」

などの

情報の影響

 

*屋外にいてとても寒いと感じているとき、その後いつになったら温かい場所へ戻れる見込みがあるのか無いのか、など

直近の期待値

 

*自分は充分な防寒着を着ていると思っているか、足りないと思っているか。

防寒面での満足度

 

*継続した寒さを体験し続けているとき、体調を崩さないかな、風邪ひいて熱でないかな、持病が悪化するかも、もしも指や顔が凍傷になったらどうしよう、などという

恐怖感

 

*身体が冷えてくるのを感じているとき、指が動かなくてピアノの演奏できない、バレエのレッスンで身体が動かない、寒さで眠れないか目が覚めるかも、というような

不安要素

 

こんな分析は他にもまだありそうですが、なんだか寒さの “もと” がいくらか見えた気がしませんか。

それでも寒さは感情のように変化するものです。

心理学的には寒さも暑さも感情を含んでいます。

逆を言うと、ある特殊な心理状態、例えば極度の集中や、とても深い感情などが発生するときは寒さや暑さを全く感じなくなったりします。

でも火傷や凍傷とか温度の影響を避けることはできませんが。

 

 

寒さを感じにくい、低温に強い身体を作ることもできる

 

身体的な面では、低温に順応させるとか、身体を慣れさせる、ことで基礎代謝能力が高まる身体になってゆくことができます。

それを左右するのは、年齢、体質、運動、睡眠などいろいろあります。

誤解のないように、身体を冷やすという意味ではありません。

 

個人にとっての寒さの感じ方というのもそれぞれですよね。

なので

寒さレベルを数字の1から8までスケールのように表すことを考えてみました。

 

1に近いほど寒く、8に近いほど寒くない、こんな感じ。

 

1寒さに我慢できないので助けが必要。

2寒さで身体のことが心配になる、不安になる。

3寒いので、重ね着、暖かい場所、暖かい飲み物などを求める行動をする。

4明らかに寒いけど私にとっての短時間なら我慢できる。

5少しは寒く感じるけど問題は無い。

6意識すれば少し寒いと感じるくらい。

7気温の低さが涼しく心地よい。

8快適な気温だ、運動したら汗をかきそう。

 

寒さを感じにくい、低温に強い身体を作りたい、という目的であればその一つの方法をここからお勧めいたします。

それは、

レベル4と5のあたりをできるだけ長い時間過ごすことなのです。

 

これは、身体も心も “寒さを受け入れる” という体験を積み重ねている状況で、これを続けると以前よりも寒さに強い心と身体に変化していきます。

この方法は行動療法やメンタルトレーニングに由来しています。

 

もちろん自分がそうなりたいと思う意志も重要です。

どうでしょう、やってみようと思いますか?

 

また、寒さに強くならなくても毎日を楽しく幸せにおくることもできる、という考えもありますので、人によっては気にする必要も無いかもしれません。

 

ちなみに4と5の状態を必然的に体験している人というのは、アスリートのトレーニングです。私も競技類やアウトドアアクティビティーでそういう人の集まるイベントに数々参加したことがありますので、寒さを受け入れる感覚は良くわかります。

 

さて、

 

温度の刺激

身体的なコンディション

視覚イメージの影響

情報の影響

直近の期待値

防寒面での満足度

恐怖感

不安要素

 

これらをあげましたが、4と5を実践してて、このうちのどれかが一つが改善されると他のことも改善されるというポジティブサイクルが期待できます。

あなたのストレスマネジメントのためにお役に立てたらいいですね。

 

 

< おまけのトピック、私のミトコンドリア >

 

私は20代の頃から登山が好きで冬山、雪山にも登るようになりました。

当時、雪山での遭難なんかでは死にたくはないと思っていました。

“遭難しないように” は当たり前ですが  “遭難ありき” という考えもありました。

その為に日頃から少しでも基礎代謝能力を上げておきたいと思い、なるべく自分の体に寒さを与えて体温を作り出す機能を高めたい、そんなふうに勝手に考えていました。

「細胞の中のミトコンドリアを鍛えるんだ!」とか思って。

結局、寒さ体験の積み重ねで、寒さを感じても普通の人よりかは平気になりました。

一方、そのせいで嫌なことも経験しました。

冬に半袖を着たり、上着を着ないでいたりすると、そのことをまるで他人に寒さを感じさせる迷惑行為かのように言う人が何人もいました、職場にですよ!今もですが。

しかしポジティブな印象で受け止めてくれる人も多いのも気分がいいです。

(その違いはともかく)

 

ある日「ためしてガッテン」というNHKの番組を見て明らかになったことがありました。

私が思っていた「細胞中のミトコンドリアを鍛えるんだ!」は正しかった、ということです。

なんだか自分ってセンスいいなって思ったりして!

ではまた!

 

気温と服装に関するエッセイはこちら

「気温24℃はおかしな服装」